全英帰りの竹田麗央が今季5勝目 いよいよ“年間女王”も意識!? 「狙える位置にはいるので最後までその位置で」

国内女子ツアー第25戦「ゴルフ5レディス」が終了。メルセデス・ランキングのトップを走る竹田麗央(たけだ・りお)が今季5勝目を飾った。

目標はメジャー大会制覇

◆国内女子プロゴルフ

ゴルフ5レディス 8月30日~9月1日 GOLF5カントリーみずなみコース(岐阜県) 6559ヤード・パー72

 悪天候のため2日目が順延になり36ホールの短期決戦となった「ゴルフ5レディス」を制したのは、予選落ちに終わった米メジャー「AIG女子オープン(全英女子)」から戻ったばかりの竹田麗央だった。

今季5勝目を飾った竹田麗央 写真:Getty Images

今季5勝目を飾った竹田麗央 写真:Getty Images

  第1ラウンドが終了した時点でトップは5アンダー。2打差の3アンダーまでに24人という混戦を制した。「接戦というか、5アンダー、4アンダーの人たちがいっぱいいたので、バーディーを取った人が上に行く」と、伸ばすことだけを考えてプレーした。

 1番で2打目を1.5メートルにつけてバーディーを先行すると、2番で唯一のボギーを喫したが、その後、3番から6番まで4連続バーディーを奪った。折り返し後、10番パー5で2オンに成功しバーディーを獲った後は17番までパーを並べる我慢の展開となった。

 通算9アンダーで迎えた17番でリーダーボードを見るとトップタイだった。「ここ(18番)を取れば優勝だと思った」と、ギアを上げた。2打目をピンの上につけると「あまりラインは読めていなかった」という約2メートルのフックラインを残した。プレーオフも覚悟して「2カップくらい外して」転がすと、ボールはカップに吸い込まれ拳を握った。

 初めて参戦した前週の「全英女子」では、「風とかコースがすごく難しくて、自分のナイスショットがいい結果にいかなかった」と、さすがのショットメーカーも“ゴルフの聖地”として知られるセントアンドリュース・オールドコースの洗礼を受けた。

 国内では“敵なし”に見える竹田だが、「全英の時もすごく良くて、今週も練習日からショットもパットもよかった」と、決して調子を落としていたわけではなかったが、予選落ちに終わった。「横風の時はすごく影響されますし、アゲンストの時もオーバーに打たないといけない。これまでの経験にない初めての風だった」と、リンクス特有の強風に翻弄された2日間を振り返る。

「左からの横風の時は自分がフェードなので練習ラウンドでは計算できないくらい持っていかれた。ドローめに打ってそれが結構良かったので、ドローも打てるように練習したい」と、新たに収穫を得て、気持ちを新たに帰国した矢先の勝利。「優勝できると考えていなかったのですが、うれしいです」と、喜びをかみしめた。

 8月「北海道meijiカップ」に続く今季5勝目。「5勝するとは初優勝の時は思っていなかったのですが、日に日に自信はついていると思うので、来週はメジャー(ソニー日本女子プロゴルフ選手権/かねひで喜瀬CC@沖縄)があるので、しっかりそこでもベストを尽くしてがんばりたい」と、目標でもあるメジャー制覇に意気込む。

 年間獲得ポイントは「2174.51ポイント」となり、頭一つ抜け出した。「狙える位置にはいるので、最後までその位置で戦えるようにがんばりたい」と、シーズンは終盤戦に差し掛かり、いよいよ“年間女王”も意識し始めた。

竹田 麗央(たけだ・りお)

2003年4月2日生まれ、熊本県出身。21年プロテスト合格で同期には櫻井心那、神谷そら、川崎春花らがいる。母親はツアープロの平瀬哲子、叔母は元賞金女王の平瀬真由美。24年「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初優勝を遂げると、翌週の「フジサンケイレディスクラシック」でも勝ち、2連勝。さらに同年「ブリヂストンレディス」、「北海道meijiカップ」、「ゴルフ5レディス」で勝利した。ツアー5勝。ヤマエグループHD所属。

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