実は意外と知られていない!? 「自宅から“スパイクレス”を履いてそのままラウンド」がダメな理由

「ゴルフ練習場」はスニーカーでも問題はありませんが、「ゴルフ場」ではドレスコードが定められているだけでなく、コース内で着用してもよいシューズが定められています。では、ゴルフ場で禁止されているシューズとはどのようなものでしょうか。

スニーカーでラウンドするのはNG?

「ゴルフ練習場」ではドレスコードがないうえに、靴の種類に関してもルールがないので、ジーンズやスニーカーで来ている人もたくさんいます。しかし、多くの「ゴルフ場」ではドレスコードが定められているだけでなく、コース内で着用してもよいシューズが定められています。

 ビギナーの中には「スニーカーでそのままラウンドしてはダメなの?」と考える人もいるかもしれませんが、具体的にどのようなシューズが禁止されているのでしょうか。全国でゴルフ場を運営する東急リゾーツ&ステイの広報担当者に聞きました。

「自宅から“スパイクレス”を履いてそのままラウンド」がダメな理由とは 写真:PIXTA

「自宅から“スパイクレス”を履いてそのままラウンド」がダメな理由とは 写真:PIXTA

「まず、スニーカーについては弊社だけに限らず、多くのゴルフ場で使用が規制されています。コース内は常に平坦になっているわけではなく、ところどころに急な傾斜がついている箇所があります。なおかつ、靴底と地面の間に芝が入ってグリップ力を減衰させるので、スニーカーのような靴底が平らな靴で立ち入ると滑って転倒し、大きなケガにつながる恐れがあります」

「ですから、少なくとも弊社のゴルフ場では全面的にスニーカーでのプレーは控えていただくようにしています。ほかにも、金属製の鋲がついた『メタルスパイク』については、芝を傷めることで補修にも手間がかかってしまうため、現在はほとんどのゴルフ場で使用が禁止とされています」

「コースに出る際はプラスチック製の鋲が付いた『ソフトスパイク』か、スパイクが無くてもゴム製などの突起が備わっている『スパイクレスシューズ』、つまり『ゴルフ用』として販売されているものを履くようにしてください」

ゴルフ場の芝はとても繊細

 スニーカーやメタルスパイクのシューズの使用が禁止される共通の理由として「ゴルフ場の芝の保護」が挙げられます。もしも、日常生活でも履いているスニーカーをコース内で履いた場合、外から病害となる雑菌が持ち込まれて、病気が一気に広がってしまう可能性があります。

 メタルシューズは90年代頃まで、ゴルフシューズの主流となっていました。しかし、コース内の芝、特にグリーンはとてもデリケートで、少しでも足を引きずるように歩くと簡単に傷がついてしまうため、ソフトスパイクやスパイクレスシューズが次々と開発されていきました。

 ちなみに、クラブを持って走る機会の多いビギナーには、ソフトスパイクよりも走りやすいスパイクレスシューズがオススメです。「ソフトスパイクのほうが、グリップ力などの性能が高いのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、スパイクレスも初期とは比べものにならないくらいグリップ力が向上しており、ツアープロが使用するモデルもあるほどなので全く引けを取りません。

 また、ゴルフ場で認められているシューズだったとしても、行き帰りの道中に履いていると、スニーカーと同様に病害を持ち込んでしまいかねないので、必ずロッカールームで履き替えるようにしましょう。

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