「ショットは絶好調なのにスコアが悪い」はなぜ起こる!? アマチュアが陥りがちな“好調時の落とし穴”とは?

プロがラウンド後のコメントで「ショットの調子は悪かったけどスコアはまとまりました」と話していることがあります。アマチュアは逆で「ショットが絶好調なのにスコアがいつもどおり」なんてことがザラにあります。この現象はどうして起こるのでしょうか。

昨年よりもショットの調子がいいのにスコアが悪いまま

 2024年に入ってからも月3~4回のペースでラウンドを重ねていますが、ちょっとした悩みがあります。それは昨年よりもショットの調子がいいのにスコアが悪いことです。

 筆者は典型的な100切りゴルファーです。23年の上半期は100切り確率50パーセントくらいでしたが、下半期は練習とレッスンの成果もあって70パーセントまで上がりました。

 今年はその確率を80パーセントまで引き上げ、それを達成したら90パーセントに引き上げたいと密かに目論んでいました。そしてあわよくば100切り確率100パーセントに到達したいと大それた野望を抱いていました。

ショットが好調でもスコアが伴わないことが多いアマチュアゴルファー 写真:PIXTA

ショットが好調でもスコアが伴わないことが多いアマチュアゴルファー 写真:PIXTA

 ところが今年に入ってから10ラウンドした時点で100切りを達成したのは3回でした。100切り確率30パーセントです。

 残り7ラウンドのうち、100が1回、101が2回、102が1回ありますから、流れがほんの少し変われば、また100切り確率50パーセント以上に戻せそうなのですが、4月に入ってコースコンディションがよくなってもなかなか挽回できません。

 自分の中で納得が行かないのは、ショットの調子は昨年の下半期よりも格段によくなっているのです。ドライバーショットの左右のバラつきが少なくなり、フェアウェイに飛んだときは飛距離もそれなりに出ています。しかし、そのショットがスコアに結びついていません。

 そんな悩みをあるプロゴルファーに相談したところ、こんな答えが返ってきました。

「ツアープロもショットの調子がいいからといって、いいスコアが出るとは限りませんよ。むしろショットの調子が悪いときのほうが慎重にプレーしますから、ガマンを続けていたらいいスコアが出たということも多いです」

「ショットの調子がいいと選手はピンを狙いたくなりますから、ビッグスコアが出ることもありますが、バーディーとボギーが交互に来るスコアになりやすいです」

「ツアーの上位で戦っている選手たちは、ショットの調子が悪くてもノーボギーで回るにはどうしたらいいか考えてコースマネジメントを組み立てています」

 その言葉を聞いて「もしかしたらショットの調子がいいからこそ、スコアが悪いのではないか」と思い当たるフシがありました。

「パーオン」の狙いすぎがスコア悪化の原因

 今年に入ってからゴルフスクールのコーチのアドバイスでドライバーショットの打ち方を少し変えました。それが功を奏して方向性が安定し、飛距離も伸びました。

 そうすると昨年まではドライバーショットを左右に曲げ、2打目でフェアウェイに戻し、3打目でグリーンを狙っていましたが、今年はパー4の2打目でパーオンを狙う機会が増えました。

 自分の中では「パーオンを狙ってグリーンを外しても、次打でグリーンに乗せてボギーオンでも十分」と思っているつもりなのですが、内心では「ここでパーが取れれば貯金ができる」と考えています。

 その証拠に、普段はバンカー越えのピンなんて絶対に狙わないのに、パーオンを狙うショットのときはバンカー越えを狙おうとしていることがあります。

 あるいはバンカー越えなんて狙っていないのに、なぜかショットがピン方向に飛んでバンカーに吸い込まれるケースがあります。やっぱり潜在意識のどこかでピン位置を意識しているのでしょう。

 パーオンを狙ったショットがバンカーに入ると、気持ちが動揺してバンカーから1打で脱出できなかったり、トップしてグリーンをオーバーしたりします。

 そうすると結局4オンになり、ボギーパットを入れようとして2メートルオーバーし、返しのパットも外してトリプルボギーになります。

 しかも、こういう取りこぼしをショットの調子がいいときに限って前半ハーフでやらかします。そうすると前半ハーフのスコアが50を超えてしまい、後半は取り返そうとするのでまずまずドツボにはまります。

 このパターンから抜け出すためには、ショットの調子がよくても悪くても前半ハーフを40台で回るためにはどうしたらいいか考えてコースマネジメントを組み立てる必要がありそうです。

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