100切りゴルファーが「6番」買うならアイアンとハイブリッドどっちがいい? 人気の「ゼクシオX」で検証した

女子プロからアマチュアまで人気のダンロップ「ゼクシオX」シリーズ。「100切り」を目指す人がセッティングを考える際、「6番」はアイアンにすべきか、ハイブリッドなのか迷うと思います。どちらがコースで使いこなしやすいのかを、それぞれの特徴や相性を交えて試打してもらいました。

「ゼクシオX」6番アイアンは練習どおりの球が打てる

 ダンロップ「ゼクシオX」シリーズは女子プロからアマチュアまで人気のブランドです。すっきりしたデザインとやや軽量のスペックで、誰でも軽快に振り切れる幅広いターゲットモデルになっています。

女子プロからアマチュアまで人気の「ゼクシオX」は、アイアンとハイブリッドどちらの「6番」を入れるべき?

女子プロからアマチュアまで人気の「ゼクシオX」は、アイアンとハイブリッドどちらの「6番」を入れるべき?

「100切り」を目指す人にとって、6番アイアンあたりからは「ハイブリッドの方がいいのかも?」と、クラブセッティングで悩んでいる人も多いはず。

 ちなみに、「ゼクシオX」は6番アイアン(25.5度)と6番ハイブリッド(26度)でロフトが近く、ゴルファーの好みや相性でセッティングしやすくなっています。

 飛び系アイアンなのに7番アイアン感覚で使いこなせる「ゼクシオX」の6番アイアンの大きな特徴は、中弾道ながら「オフセット(グース)」があるため振り遅れやスライスを減らせること。「練習どおりの当たりと方向性」がコースでも得やすくなっています。

「ゼクシオX」6番アイアン(ロフト25.5度)はハイブリッドに比べ中弾道ながら、オフセット(グース)によるつかまりと方向性のよさで練習どおりのショットが打ちやすい

「ゼクシオX」6番アイアン(ロフト25.5度)はハイブリッドに比べ中弾道ながら、オフセット(グース)によるつかまりと方向性のよさで練習どおりのショットが打ちやすい

 クラブが長いフェアウェイウッドやハイブリッドに比べ「確実に距離を稼いで前に進む」という点では、クラブが短くフェースが大きく見える「ゼクシオX」6番アイアンは安心感たっぷりのクラブとして武器になるはずです。

失敗しても「予想以上の結果」になる「ゼクシオX」6番ハイブリッド

 ハイブリッドの主な長所は、アイアンよりも飛距離が出しやすくフェアウェイウッドよりもやさしいことです。

「ゼクシオX」ハイブリッド6番は、ほぼ同じロフトのアイアンよりも約1.5インチ長いクラブ長によるヘッドスピードアップ効果で、ボール初速が出しやすくなっています。

「ゼクシオX」6番アイアンとほぼ同じロフト(26度)ながら、大きな重心角とクラブ長による高弾道&高初速でミスショットしても「充分以上の結果」が出る6番ハイブリッド

「ゼクシオX」6番アイアンとほぼ同じロフト(26度)ながら、大きな重心角とクラブ長による高弾道&高初速でミスショットしても「充分以上の結果」が出る6番ハイブリッド

 ここまでは他のブランドと同じ傾向ですが、6番ハイブリッドのヘッドを計測すると非常に興味深いデータが分かります。いわゆるウッド型にも関わらず、少ない重心角(H6:18度)でFP(フェースプログレッション)も抑えられているため「アイアンのように構えられる」ハイブリッドになっています。

 通常はショートウッドのように大きな重心角やFP値になっているため、構えた時の印象やボール位置が変わるのですが、「ゼクシオX」ハイブリッドはアイアンと併用できるように作られているようです。

 実際に試打してみるとボール初速がはっきり出ているのに、そのエネルギーは打ち出し角度に配分され6番アイアンのトータル距離をキャリーで稼げるクラブになっていました。

みんな知らないハイブリッドの方が「ダウンブローに打ちやすい」という事実

 飛び系アイアンの6番あたりからは、アイアンとハイブリッドの両方をセッティングしておくと、ライなどの状況や打ちたい弾道に合わせて「やさしい方」のクラブ選択がしやすくなります。

アイアンに比べハイブリッドはFP(フェースプログレッション)値が大きいため、最下点の手前でインパクトしやすい

アイアンに比べハイブリッドはFP(フェースプログレッション)値が大きいため、最下点の手前でインパクトしやすい

 また意外と知られていないのが、オフセット(グース)が強いアイアンに比べると、ハイブリッドのヘッド構造はスイングタイプを選ばずダウンブローインパクトになりやすいということです。

 つまり同じロフトでも、アイアンに比べハイブリッドの方が「ダフリにくく」「高く遠くに飛ばせる」クラブになっているため、ダフりやすい人や低弾道な人に向いています。

 一方アイアンは、ハイブリッドのようにフェース面にラウンドがなくクラブ長も含め「方向性に優れた」クラブです。コースだと極端にボールに当たらなくなってしまう人や、左右の曲がりが大きくなってしまう人にはハイブリッドよりも武器になるでしょう。

【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)

伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティー「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。

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