渋野日向子が3本だけ入れた日本メーカーのクラブとは? 全米女子オープン2位はシャフトの“回帰”も奏功

今季も苦しい試合が続いていた渋野日向子(しぶの・ひなこ)が、女子メジャーの中でも最高峰の全米女子オープンで2位に入りました。そのセッティングを調べると、直前の試合からユーティリティーやシャフトを大幅に変更していたことが分かりました。

ユーティリティーは「スリクソン ZX MKII」

 今シーズンの渋野日向子は全米女子オープンを迎えるまでの9試合中6試合で予選落ち。5月に出場した試合は2試合とも予選落ちでしたが、6月1週の全米女子オープンでは大健闘の単独2位に入りました。

ドライバーのシャフトは「ツアーAD CQ」から「スピーダーNX グリーン」に 写真:Getty Images

ドライバーのシャフトは「ツアーAD CQ」から「スピーダーNX グリーン」に 写真:Getty Images

 全米女子オープンでのセッティングを調べると、ドライバーとフェアウェイウッドは「G430 LST」、アイアン、ウェッジ、パターもピンのクラブを使っていましたが、ユーティリティーは「スリクソン ZX MKII」でした。

 今シーズンは何試合かキャロウェイの「ローグST MAXファスト」のユーティリティーを使うことはありましたが、スリクソンのユーティリティーを使うのはプロ入り初です。ちなみにジュニア時代はゼクシオのクラブを使っていた時期もありました。

全米女子オープン」ではシャフトも大幅にかえていました。ドライバーのシャフトは「ツアーAD CQ」から「スピーダーNX グリーン」に。アイアンのシャフトは「スチールファイバー」から「MCI」に戻しています。

 特に「MCI」はプロになって以来、ずっと使っていたシャフトであり、2019年に日本ツアーで初優勝したときも、同年8月の全英女子オープンで優勝したときもこのシャフトでした。ちなみに当時は練習用として「MCIプラクティス」というしなり幅が大きいシャフトをよく使っていました。

 アイアンの「i230」は22年の夏に一時帰国して地元・岡山県でテストした際に一発で気に入ったそうです。それ以来、エースアイアンとして使い続けています。

 パターは通常のアンサーよりも少しソール幅が広い「アンサー2D」。ピンではストロークタイプ別に相性の良いヘッドを仕分けしており、セミアークタイプの渋野にはヒール・トゥ・バランスの「アンサー2D」がマッチしたようです。

 スイング改造もクラブも試行錯誤を続けながら、大舞台で今年最高のプレーを見せた渋野。米国ツアー初優勝の期待も高まります。

2024 渋野日向子の最新セッティング

1W:ピン G430 LST(ロフト/9度 シャフト/スピーダーNXグリーン)
3W:ピン G430 LST(ロフト角/15度)
3U、4U、5U:スリクソン ZX MkII
6I-PW:ピン i230(シャフト/MCI80)
AW、GW、SW:ピン グライド3.0(ロフト角/50度、54度、58度)
パター:ピン アンサー2D

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