世界で日本選手が活躍! 欧州ゴルフツアーで中島啓太が単独6位 優勝争いを演じランク16位に浮上

アジアからヨーロッパへ舞台を移して2戦目を迎えたDPワールドツアー。3月のヒーロー・インディアンオープンでツアー初優勝を果たした中島啓太がここでも優勝争いに加わってみせ、最終日を大いに沸かせた。

最終日のリーダーボードを駆け上がり一時はトップタイに

◆欧州男子プロゴルフ<ヨーロピアンオープン 5月30日~6月2日 グリーンイーグルGC(ドイツ ハンブルグ) 7458ヤード・パー73>

 DPワールドツアーフル参戦9試合目を迎えた中島啓太は、5バーディー、3ボギーの2アンダー、20位タイで初日を滑り出すと、2日目も4バーディー、2ボギーの同じく2アンダーでまとめて、通算4アンダーの15位タイ。

 決勝ラウンドの3日目に入ると、中島はさらに加速してみせた。4日間で最多となる6つのバーディーを稼ぎ出し、ボギーは3つに抑えて3アンダー。通算ではトップと5打差の7アンダーまでスコアを伸ばし、10位タイという好位置につけて最後の18ホールへと向かうことになった。

一時は首位タイに並ぶなど、優勝争いを演じて見せた中島啓太 写真:Getty Images

一時は首位タイに並ぶなど、優勝争いを演じて見せた中島啓太 写真:Getty Images

 最終日、リーダーボードを大きく駆け上がって、多くの視線を集める1人となったのが中島だった。

 前半を3バーディー、1ボギーとし、2打縮めてサンデーバックナインへ折り返すと、10番では花道から23ヤードの3打目がカップインするスーパーアプローチとなり、11番パー5でもグリーン右手前フリンジから13ヤードの3打目を1メートルほどに寄せて、連続バーディー。

 この時点でトップと1打差の11アンダー、2位タイに浮上し、その後、首位に立つプレーヤーが10番でボギーを叩いたこともあり、中島を含めた4人がトップに並ぶこととなった。

悔しさの募るフィニッシュも単独6位でランク16位に浮上

 中島は続く12番から14番までパーでそろえ、チャンスが来るのを待った。13番では、グリーン右手前ラフから41ヤードの3打目アプローチがグリーン上を勢いよく転がり、大きくオーバーするかに見えたが、ピンに当たってカップから30センチほどに止まるラッキーもあった。

 迎えた15、16番は、ともにパー5。中島は前の3日間で5つのバーディーを積み重ねており、少なくとも1つはバーディーを計算したい2ホールといえた。しかし、そうはうまく運ばないのが最終日の優勝争いということなのかもしれない。

 15番ではグリーン左のバンカーから54ヤードの3打目を寄せ切れず、グリーン上で3パットも喫してボギーとすると、16番もフェアウェイから144ヤードの3打目がグリーンを捉えられず、パー止まり。ツアー2勝目はこれで遠のき、18番でもボギーを叩いて、悔しさが募るフィニッシュとなった。

 ただ、それでもこの日も2打縮めて、通算9アンダーの単独6位。今シーズンのトップ10は3回目を数えた。

 また、これによりレース・トゥ・ドバイランキングでも18位から2つ順位が上がって16位。2025年のPGAツアー参戦という目標は、確実に近づいてきているといえる。何より、ツアー初制覇からあまり期間を置かずに再び優勝争いに加わったことは、相当な自信と経験を中島に植えつけたことだろう。

 なお、今大会に出場した他の日本勢では、DPワールドツアー本格参戦初戦となった桂川有人が2日目5位タイと健闘したものの、最終的にイーブンパーの34位タイ。川村昌弘は通算9オーバーの65位タイで4日間を終えている。

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