小祝さくらは6打差首位からのスタートに「それはそれで難しいんだな」 余裕のぶっちぎり?と思いきや一時は2打差に

ツアー最高の賞金総額3億円、優勝賞金5400万円がかかる、国内女子ツアー第17戦「アース・モンダミンカップ」の最終日が終了し、小祝さくらが逃げ切りで今季2勝目&ツアー通算11勝目を飾った。

(無観客の)コロナの時を思い出した月曜決戦

◆国内女子プロゴルフ<アース・モンダミンカップ 6月20~23日 カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県) 6688ヤード・パー72>

 小祝さくらが3バーディー、2ボギーの「71」でプレー。通算16アンダーとして、3月「ヤマハレディースオープン葛城」以来の今季2勝目&ツアー通算11勝目を飾った。

 急きょ決まった2020年以来の月曜日決戦。「(無観客の)コロナの時を思い出す感じでしたけど、月曜日なのに来てくれたファンもたくさんいて、月曜日にこうやって開催できたことがうれしく思いましたし、きょうの最終日は天気もよく終われたので、その中で優勝できて本当にうれしいです」と笑顔で喜びをかみしめた。

今季2勝目&ツアー通算11勝目を飾った小祝さくら 写真:Getty Images

今季2勝目&ツアー通算11勝目を飾った小祝さくら 写真:Getty Images

 最終日は2位に6打の差をつけて単独首位からスタートした。「(油断せずに)きょうは気を引き締めてやろうって思っていたが、それでもやっぱりこうしてスコアをあまり伸ばせずに終わってしまった。途中少し詰めらた場面もあったので、やっぱりこういった差のある中でのゴルフは、それはそれで難しいんだなって感じました」と振り返った。

 出だしの1番パー5で、キャリー261ヤードの会心のティーショットをフェアウェイキープしたが、その後、「理由は自分でもわからない」が屈指のショットメーカーに乱れが生じた。

 2番、3番のティーショットを右のラフに入れると、3番では135ヤードの2打目もグリーンオンできずに、2メートルを外し54ホールぶりのボギーを喫した。4番パー3ではティーショットを左に大きく曲げて木に当てると、左足下がりの難しいアプローチを残したがなんとかパーセーブした。珍しくショットの精度が定まらず、序盤は我慢のゴルフが強いられた。

 しかし、7番、8番でフェアウェイキープすると、メルセデス・ランキングでフィールド最上位(3位)のプレーを徐々に取り戻していった。「ウェッジショットだったり、100ヤード以内のショットはすごくうまくラフからも出せていたので、そこが本当に救いだった」。14番で4メートルを沈めて、この日初めてバーディーを奪い、続く15番パー3では「本当にラッキーでした」と運も味方につけ15メートルのスライスラインを読み切った。

 17番で30メートルから3パットし一つ落としたが、最終18番パー5では75ヤードの3打目を58度のウェッジで2メートルにつけバーディーフィニッシュ。最後は2位の安田祐香に3打差をつけて振り切った。一時は後続に2打差に詰め寄られたが、それ以上の接近は許さなかった。

「複数回優勝を目標にしていたので、達成できたのはうれしいです。ここからまだ試合は続くので、あとメジャーの大会も何試合かあるので、しっかりと気を引き締めて、ショットの修正点だったりを改善しながら、来週からまたがんばりたいです」とさらなる高みを目指す。

小祝 さくら(こいわい・さくら)

1998年4月15日生まれ、北海道出身。98年度生まれの“黄金世代”の1人として2017年にプロ入り。19年「サマンサタバサガールズコレクション・レディース」で初優勝。24年「ヤマハレディースオープン葛城」でツアー通算10勝目を手にした。ニトリ所属。

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