福岡国際マラソン優勝の吉田に青学大後輩が発奮 田中「パワーをもらいました」 鶴川「マラソンを走りたくなりました」

早朝から走り込む青学大ランナー。福岡国際マラソンで快勝した先輩の吉田祐也に大きな刺激を受けた(カメラ・竹内 達朗)

 第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)に向けて千葉県内で合宿中の青学大は2日、福岡国際マラソン(1日)で日本歴代3位の2時間5分16秒の好タイムで優勝した先輩の吉田祐也(27)=GMOインターネットグループ=の激走を箱根駅伝連覇への「パワー」とすることを誓った。

 現在、吉田は青学大を練習拠点としており、学生の練習メニューをベースに約3割増しの練習量をこなしている。一緒に練習に励んでいる先輩の快挙に主将の田中悠登(4年)は「昨日(1日)は、みんなでテレビ観戦して応援していました。感動しました。祐也さんは普段から本当に努力しています。走る距離はだれよりも長いし、補強トレーニングも主体的にコツコツやっています」と」と感服した表情で話した。その上で「箱根駅伝連覇に向けて、みんなパワーをもらいました」と感謝した。

 今季、絶好調のスピードランナー鶴川正也(4年)は「(テレビで)レースを見ていて泣きそうになりました。僕もマラソンを走りたくなりましたね」と大きな刺激を受けたことを明かした。

 前日、福岡でテレビ中継の解説を務めた後、すぐに千葉の合宿に戻った原晋監督(57)はこの日、まだ真っ暗な午前6時から始まった朝練習を指導した。練習後のミーティングでは、選手に熱く訴えた。

 「吉田は青学大に入学した時、高校時代の実績は同期10人の中で8番目か9番目の選手だった。箱根駅伝にも4年目で初めて出場できた。その箱根駅伝で4区区間新記録(当時)と大活躍し、昨日はマラソンで日本歴代3位の記録を出した。その裏付けはある。吉田はチームの中で最も練習をしている。みんなも吉田の取り組みを知っていると思う。結局、マラソン、駅伝は練習をやっている者が勝つ」

 選手は真剣な表情で聞き入った。偉大な先輩を手本として、青学大は箱根路に臨む。

 ◆吉田 祐也(よしだ・ゆうや)1997年4月23日、埼玉・東松山市生まれ。27歳。東松山市立松山中1年時から陸上を始め、3年時に同市立東中学校に転校。東農大三高3年時に埼玉県大会5000メートル4位。2016年に青学大教育人間科学部に入学。3年時に全日本大学駅伝5区区間賞。4年時に箱根駅伝に初出場し、4区で区間新記録(当時)で区間賞。4年時の別府大分毎日マラソンでは日本学生歴代2位(当時)の2時間8分30秒と好走した。20年にGMOインターネットグループ入社。同年の福岡国際マラソンで優勝。自己ベスト記録5000メートル13分30秒91、1万メートル27分45秒85、マラソン2時間5分16秒はいずれも今年にマーク。現在も青学大を拠点に練習している。164センチ、47キロ。

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