【ジャパンC】独ダービー馬陣営は女性調教師1人だけで来日「非常にしつけられていて扱いにくい部分がないので、全く問題ない」

落ち着いた様子で調整するファンタスティックムーン

◆第44回ジャパンカップ・G1(11月24日、東京競馬場・芝2400メートル)

 第44回ジャパンC・G1(24日、東京・芝2400メートル)に“世界決戦”にふさわしい外国勢3頭が参戦する。ディープインパクト産駒の最多G1勝利に挑むオーギュストロダン、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSで覚醒したゴリアット、硬い馬場を選択したファンタスティックムーン。19年ぶり外国勢Vを狙う3頭に迫った。

 昨年の独ダービー馬ファンタスティックムーン(牡4歳、独・シュタインベルク厩舎)は18日、ダートコースを速めのキャンターで1周したのちゲート試験に合格。ラストランとなるジャパンCに向け着々と態勢を整えた。サラ・シュタインベルク調教師は「非常に元気で調子が良く、ゲート審査も全く問題なかった」と、愛馬の充実ぶりに頬を緩めた。

 来日しているスタッフはサラ調教師ただ1人。他の外国馬陣営が2人以上で作業を分担するなか、テキパキと調教から馬の世話までをこなしている。「私の厩舎は小規模でスタッフを連れてくると厩舎が回らなくなってしまうので、日頃から遠征は1人です。ファンタスティックムーンは非常にしつけられていて扱いにくい部分がないので、全く問題はありません」と説明した。

 重賞では重馬場以上での勝鞍がない良馬場巧者。ジャパンC参戦は「東京の馬場は非常に硬い良馬場なことは有名ですから、勇気を出して挑戦することにしました」とファンタスティックムーンに合いそうと選択した。持ちタイムより5秒程度は速くなるであろう時計への対応にも「ハイペースの方がうまく走れる馬ですし、ピーヒュレク騎手は日本でも乗って馬場を理解していますから、対応してくれると思います」と自信をのぞかせた。ドイツ馬としては95年ランド以来、史上2頭目となる快挙を狙っている。

ジャンルで探す