大会3度目制覇・坂本花織「叫んで、隣から苦情が来ました(笑い)」男子の活躍で緊張ほぐれ、今季最高231・88点…NHK杯女子

フリープログラムの演技をする坂本花織(カメラ・今成 良輔)

◆フィギュアスケート ▽グランプリ(GP)シリーズ 第4戦・NHK杯 最終日(9日、東京・国立代々木競技場)

 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)で今季世界最高得点を出し、首位発進した坂本花織(シスメックス)が152・95点、合計では今季最高となる231・88点で優勝。大会3度目の制覇を果たした。優勝インタビューでは「いや~、もう、カナダから2週間、ここまでできるとは思っていなかったんで、自分でもとにかくびっくりなんですけど、とにかく一番今は幸せです」と笑顔がこぼれた。

 GPでは、第2戦スケートカナダに続いて連勝。連覇が懸かる12月のGPファイナル(フランス)切符をつかんだ。日本女子では、樋口新葉(ノエビア)に続き、2人目のファイナル進出者となった。「カナダ大会では緊張がもろ表情に出てしまったので、見ている方もすごい緊張が伝わってきたという感じだったんですけど、今回は見ている方にも、ジャッジにも楽しんでもらおうという気持ちで精いっぱいやって、それが結果に結びついたのですごくうれしいです」と納得の滑りだった。

 前日8日のSPでは「メイクで手が震えるぐらい」と重圧を感じていた。だが、この日のフリーは意外と冷静で」とうなずく。演技の前は「男子(のフリーの演技)をテレビで見ながらメイクをしていて。特に(同門で3位の)壺井(達也)選手がめっちゃ頑張って。隣が青木(祐奈)選手の部屋やったんですけど、本当に(壺井が)4回転を降りるたびに叫んでいて、隣から『すごい声が聞こえたよ』という苦情が来ました(笑い)」と、天真らんまんな笑顔で明かした。

 日本女子は坂本が優勝、SP2位で昨季世界選手権代表の千葉百音(木下アカデミー)が140・85点、合計では自己ベスト更新の212・54点で2位。(SP)3位の青木祐奈(MFアカデミー)が125・29点、合計では自己ベスト更新の195・07点で3位で今季2度目の表彰台を独占した。GPスケートカナダでは、1位が坂本、2位が松生理乃(中京大)、3位が吉田陽菜(木下アカデミー)だった。

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