カシメロが来日 井上尚弥に「私が年を取ってから戦おうとしているのかもしれないが、そうはさせない」と挑発

来日した元世界3階級制覇王者のジョンリール・カシメロ

◆プロボクシング ▽スーパーバンタム級(55・3キロ以下)10回戦 ジョンリール・カシメロ―サウル・サンチェス(10月13日、神奈川・横浜武道館)

 元世界3階級制覇王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)が26日、来月13日に行われるWBO世界バンタム級(53・5キロ以下)8位、WBC11位のサウル・サンチェス(米国)との対戦に向け来日した。都内で取材に応じ、世界4団体スーパーバンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)に「井上は私が年を取ってから戦おうとしているのかもしれないが、そうはさせない」と挑発した。

 カシメロはWBO世界バンタム級王者だった20年4月、米国・ラスベガスでWBAスーパー&IBF世界同級統一王者だった尚弥と3団体統一世界戦を行う予定だった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で延期され、その後も対戦は実現していない。「(4年前と比べ尚弥は)パワーは増したが、スピードは落ちた。私の方がパワーは上。スピードも」と自信たっぷりに語った。

 現在は4階級制覇を目指し、現在、スーパーバンタム級でWBO世界5位、WBC8位、IBF11位にランク。6月にはIBF、WBO1位のサム・グッドマン(オーストラリア)と対戦交渉が行われていたことも明らかにした。しかし、グッドマン陣営から交渉を打ち切ってきたのだという。

 そのグッドマンは12月に予定される尚弥の次戦の相手として有力視される。カシメロは「井上が勝つ。グッドマンはパワーがなくて、つまらない。5ラウンド以内に倒してしまうでしょう」と尚弥の圧勝を予想した。

 昨年10月、元IBF王者の小国以載(角海老宝石)と対戦し、偶然のバッティングによる負傷判定で引き分けに終わっている。内容が酷評されてたが「せきが出て、熱っぽかったんだ。チーム全員がそうだった」と体調不良だったとした。「今回は万全。KOで倒すから井上に見に来て欲しい」と尚弥の観戦を熱望した。

 10月13日、尚弥は弟でWBA世界バンタム級(53・5キロ以下)王者の拓真(大橋)の防衛戦があるため、報道陣から会場にくることは難しいと伝えられると「同じ日本にいるのに?」と残念がった。そして、「このまま戦えないなら弟と戦う。体重を落とす」と階級を下げて、拓真との戦う可能性まで口にした。

 戦績は35歳のカシメロが33勝(22KO)4敗1分け1無効試合、27歳のサンチェスが21勝(12KO)3敗。

 試合はU―NEXTで生中継される。

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