拓大の不破聖衣来「この経験を絶対に次のステージに生かさないといけない」…日本インカレで7位

日本インカレの女子1万メートルに出場した不破聖衣来(カメラ・手島莉子)

◆陸上 日本学生対校選手権 第1日(19日、神奈川・Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)

 女子1万メートル決勝が行われ、同種目日本歴代3位で日本学生記録(30分45秒21)を持つ不破聖衣来(ふわ・せいら、拓大4年)は33分12秒79で7位だった。試合後は「順位とかタイムに関しては悔しい気持ちはあるんですけど、このレースを迎えるにあたっての練習からの過程を考えると、自分の中では納得のいくレースになりました」と淡々と振り返った。

 不破はスタート直後に先頭に立つと、8100メートルまで先頭で引っ張り続け、結果以上の存在感を発揮。「離れてくれれば」と何度かレースペースを変動させて揺さぶりをかけたが「(スパートを)かけきれなかったことが力不足っていう感じです」と終盤は徐々に後退した。

 拓大1年時の21年12月に1万メートルで日本歴代2位(当時)、U20(20歳未満)日本記録、日本学生記録の30分45秒21の好タイムをマーク。一躍、日本トップレベルの選手となったが、翌年以降は故障に苦しんだ。2年時の日本学生対校選手権1万メートル優勝、全日本大学女子駅伝5区区間賞を除くと、大きな実績を残すことはできなかった。

 不破は「けがの多い大学4年間でした」と大学生活を振り返った。それでも「その中でも走れている大会が、自分の中では一つ一つが大切な大会になっている。恵まれているわけではないですけど、1回1回のレースをかみしめて走りきるのは、ありがたいと思っています」と笑顔だった。今夏のパリ五輪出場は逃したが、今後も世界を目指してひた走る。「この経験を絶対に次のステージに生かさないといけないと思っています。五輪出場は陸上をやっている上で夢で目標なので、そこはしっかり目指していきたいです」と強い覚悟を示した。

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