危機管理アドバイザーが伝授する、在宅避難時の過ごし方。断水時の簡易トイレの作り方や割れた窓の応急処置などを解説

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豪雨や地震などの災害に見舞われた際に役立つ知恵をまとめました。非常時にこの記事を参照することで、落ち着いて行動する助けになることを願います(編集部)(イラストレーション◎seesaw.)

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【チェックリスト】災害時の片づけに必要なアイテム

在宅避難時の過ごし方

自宅にとどまる場合は、刻々と変わる最新状況の情報をいかに収集するかが大事。被災地には不審者も出没するので、防犯にも気をつけましょう

(1)片づける前に写真を撮る

地震保険、家財保険、罹災証明書の手続きを考えて、片づける前に家や室内の状態を写真に収めておくように

(2)片づけの注意点

スニーカーを履き、手袋をするなど、ケガをしない服装で行うこと。集めたゴミは自治体のルールに従い分別し、仮置場ができるまでは自宅保管を

(3)安心できるスペース作り

まずは寝起きできるスペースの確保が大事。倒れた家具や割れたガラス、水害で汚れた家財を片づけるのはその後に

(4)割れた窓の応急処置

割れた窓ガラスの破片を取り除いたうえで、ガムテープなどを使いブルーシートやレジャーシート、板などを貼って、窓をふさぐ

(5)防犯対策をする

被災地では混乱に乗じた空き巣や詐欺が横行しやすいため、自宅を空ける時は、戸締まりを徹底すること。また、突然の訪問者を安易に家に上げないよう注意。ガスや電気の点検、家屋の修繕を装い訪問する詐欺師も。割れた窓ガラスが外から見えないような対策もしておく

(6) 1日1度は避難所へ

水や食料などの物資を受け取りに行くほか、最新の情報を得るためにも定期的に避難所を訪れたい。避難所には法律家や医療関係者がいるほか、子どもやペットなどの支援情報が貼られているので確認する

(7)簡易トイレを使う

断水している、あるいは排水管が壊れている可能性がある場合は、水を流さないのが鉄則。トイレは我慢せず、簡易トイレを作って用を足す。使用後は指定されたゴミの日にまとめて出すこと

【簡易トイレの作り方】

便座を上げ、ポリ袋ですっぽり覆う。2枚目のポリ袋を便座の上からかぶせ、あれば細かく裂いた新聞紙などを重ねる。同様に、大型バケツ、段ボール箱にポリ袋を二重にかぶせれば使用可。使用後は、上のポリ袋だけを取り外し所定の場所に捨てる

(8)水の運び方

災害時給水ステーションから水を運ぶ時は、ポリタンクやキャリーカートがあると便利。ペットボトルに水を入れて、リュック等で運べば、悪路にも対応可能

<4>につづく

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