日ハム4位指名の前橋商・清水大暉投手 その豪速球は「野生ボール」

指名を受け、チームメートから祝福を受ける前橋商高の清水大暉投手=2024年10月24日午後6時32分、前橋市、八木正則撮影

 24日のプロ野球新人選択(ドラフト)会議で、群馬・前橋商の清水大暉投手(18)が日本ハムから4位指名された。身長193センチ、本格派右腕の清水投手は「努力を重ねて、いずれは球界を代表するような、粘り勝てるピッチャーになりたい」と決意を語った。

 清水投手は昨夏、2年生のときに背番号11で第105回全国高校野球選手権大会に出場。3分の2イニングながら、甲子園のマウンドを経験した。

 今年の夏はエースとしてチームを牽引(けんいん)した。しなるような長い腕から投じられる150キロ近い豪速球は、チーム内で「野生ボール」と呼ばれた。「調子のいいときは、ボールが野生のライオンみたいな感じで追いかけてくる。それぐらい迫力のある怖いボールがミットに収まる」(前橋商の米山泰成捕手)という。

 第106回全国高校野球選手権群馬大会では、4試合に登板し、決勝で惜しくも健大高崎に敗れたが、準優勝の原動力となった。その潜在能力の高さは高校野球関係者の間で評判となっており、球場には連日、複数のプロ野球スカウトも視察に訪れていた。

 群馬大会の決勝で敗れた後は「この悔しさを糧に、今後の野球人生に生かしたい」と、大粒の涙を流しながら将来の活躍を誓っていた。

 それから約3カ月。ドラフト指名を受け、あこがれのプロの世界に飛び込むことになった。

 記者会見で清水投手は「高い身長を生かした角度のある直球で打者を翻弄(ほんろう)できるようになりたい。いずれは、ダルビッシュ投手や大谷選手のようなピッチングができるようになりたい」と語った。

 父の影響により、渓流釣りが趣味。群馬県内でヤマメやイワナを釣る。

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 群馬県関係では、他に明和町出身で法大の篠木健太郎投手がDeNAから2位で、上武大(伊勢崎市)の荒巻悠選手が巨人から3位で、健大高崎高の田中陽翔選手がヤクルトから4位で指名された。(中沢絢乃、八木正則)

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