目を見開き、ガッツポーズ オリックスにドラフト3位指名の山口廉王

オリックスの3位指名を受けた仙台育英の山口選手=2024年10月24日午後7時13分、仙台育英高校多賀城校舎、岸めぐみ撮影

 24日に開かれたプロ野球のドラフト(新人選手選択)会議で、仙台育英の山口廉王投手(18)がオリックスに3位で選ばれた。

 24日午後6時すぎ、仙台育英高校多賀城校舎の体育館の一室。「オリックス、山口廉王」。報道陣が見守る中、テレビ中継を見ていた山口投手は指名のアナウンスを聞いた瞬間、大きく目を見開いてガッツポーズをしながら立ち上がった。

 隣に座っていた須江航監督は満面の笑みで、2人は握手を交わし、喜びを分かち合った。見守ったチームメートからは「うおー!」「まじか! すごい」と歓声が上がった。

 山口投手は、須江監督が持参していたオリックスの帽子をかぶせてもらうと、思わず涙があふれた。報道陣の取材に、指名された瞬間の心境を「こんな早い段階で呼ばれるとは思っていなかったのでとても嬉しい」と振り返った。

 「チームに必要とされる選手を目指して頑張りたい」。目標としている選手に、オリックスの山下舜平大選手を挙げ、大きな体の使い方や変化球の話をしたいと意気込んだ。

 須江監督は「とても体は大きいが、純粋で、伸びしろしかない。高みまで登ってくれるんじゃないかな」と期待を寄せた。

 山口選手は193センチの長身から投げ込む151キロの直球と鋭く落ちる変化球が持ち味。今年の夏から体づくりを一から見直し、体重は夏から4キロ増加し97キロに。投球フォームも足を高く上げる姿勢から、足の高さを少し下げ、投球の安定性を高めたという。オリックスは公式サイトで「スケール感満載で無限の可能性を秘めた大型右腕」と評した。

 宮城県出身者からは、大崎中央から富士大(岩手県花巻市)に進学した麦谷祐介選手(22)=仙台市太白区出身=はオリックスから1位指名を受け、東陵から同じく富士大に進学した佐藤柳之介投手(21)=七ケ浜町出身=は広島から2位指名を受けた。(岸めぐみ)

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