松井秀喜がMVP、松坂大輔も投げた ワールドシリーズ彩った日本勢

2009年のワールドシリーズで、シリーズMVPに輝いたヤンキースの松井秀喜(中央)=ロイター

 大谷翔平山本由伸のドジャース(ナ・リーグ)がヤンキース(ア・リーグ)と顔を合わせる大リーグのワールドシリーズ(WS)が、25日(日本時間26日)から始まる。

 ワールドチャンピオンを決めるシリーズでは、過去にも日本選手が記憶に残るシーンを刻んできた。

 日本選手初のシリーズ最優秀選手(MVP)に輝いたのはヤンキースの松井秀喜

 2009年、フィリーズ(ナ・リーグ)と対戦したシリーズで、13打数8安打の打率6割1分5厘、3本塁打、8打点と打ちまくった。

 初戦を落として迎えた第2戦では1―1の六回、ペドロ・マルティネスから右越えに決勝本塁打を放った。

 3勝2敗で迎えた第6戦では、先制ホームランに2本の適時打。試合中から、地元ヤンキースファンから「MVPコール」を送られ、シリーズの1試合最多記録となる6打点と勝負強さを発揮。チームプレーが求められる伝統球団を、史上最多を更新する27度目の「世界一」へと導いた。

 当時35歳だった背番号「55」は「ワールドシリーズ王者になりたくて、ヤンキースでプレーしたいと思っていた。僕が入団する前は、毎年のようにワールドシリーズ王者になっていたが、僕が来てからは、王者になれずに悔しい思いをしていた」と語った。

 今回のヤンキースは、この歓喜以来、15季ぶりのWS出場となる。

 投手では、レッドソックス(ア・リーグ)の松坂大輔が、松井稼頭央がプレーするロッキーズ(ナ・リーグ)と対戦した07年のシリーズの第3戦で、日本選手として初先発した。

 六回途中まで2失点に抑え、日本選手で初めてWSでの勝利投手に。これが、日本出身の投手にとって唯一のWS勝ち星であり、今回、第2戦(日本時間27日)の先発投手に指名された山本が続けるか。

 また、13年にはレッドソックスの抑えだった上原浩治がカージナルス(ナ・リーグ)とのシリーズ第6戦で、九回の1イニングを締めて「胴上げ投手」となった。

 今回、日本選手がWSに出場するのは、20年にレイズ(ア・リーグ)の筒香嘉智(現DeNA)がドジャースと戦って以来、4季ぶりとなる。(笠井正基)

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