早実の宇野真仁朗、ソフトバンク4位指名 甲子園は木製バットで活躍

早稲田実の和泉実監督(左)と、ソフトバンクから指名を受けた宇野真仁朗=2024年10月24日午後7時11分、東京都国分寺市、西田有里撮影

 今夏の甲子園大会に西東京代表として出場した早稲田実。その主将としてチームを引っ張った宇野真仁朗が、プロ野球への挑戦を決めた。24日のドラフト会議で、ソフトバンクから4位指名を受けた。

 チームにとって9年ぶりとなった夏の甲子園。初戦の鳴門渦潮(徳島)戦では低反発バットの導入を機に昨冬から使い始めた木製バットで打球を左翼フェンスまで運び、球場を沸かせた。

 高校での通算本塁打は60本以上。木製バットへの対応力に注目が集まったが、この試合でみせたのは打撃だけではない。宇野自身が「走攻守の全てで活躍出来るのが自分の強み」と話すように、左前安打を好走塁で二塁打とし、遊撃手としてはスピード感ある好守備で相手に隙を与えなかった。

 夏の大会前は不調の時期が続き、大学進学も視野にあったという。でも、早実進学時から「高卒でプロ」が夢だった。大舞台で得た自信が、背中を押した。高校日本代表の一員として台湾でのU18アジア選手権にも出場。帰国後、プロへの挑戦を決断した。

 いまでも甲子園3回戦の大社(島根)戦の球場の空気が忘れられない。相手チームへの応援の熱気は「笑っちゃうくらいすごくて、ただただ楽しかった」。

 プロ野球選手も、そんな環境のなかでプレーをするんだろうと想像する。「あの雰囲気のなかで、もう一度野球がしたい」と期待に胸を膨らませている。(西田有里)

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