秋季高校野球県大会、秋田商が19年ぶりV 第3代表は大曲工

秋田商―能代松陽 秋田商は八回、鈴木のスクイズで細部が生還=2024年9月29日午後2時34分、さきがけ八橋、隈部康弘撮影

 第76回秋季東北地区高校野球秋田県大会は29日、秋田市のさきがけ八橋球場で決勝があり、秋田商が能代松陽を23―5で破って19年ぶり17度目の優勝を果たした。第3代表決定戦は大曲工が本荘を5―0で退け、3年ぶり9回目の秋季東北地区大会出場を決めた。

 上位3校が出場する秋季東北地区大会は10月12日に福島県で開幕する。この大会の成績は来春の選抜大会の出場校を選ぶにあたっての資料となる。

     ◇

 「もう準優勝はいやです」と秋田商の主将、菅原煌選手(2年)は言っていた。入学後、春夏秋の5大会で決勝敗退が4度。そんなもやもやしていた気分を、強打で吹き飛ばした。

 三回、四死球で無死一、二塁。松橋希羅選手(1年)が中前安打で好機を広げる。ここではバントも一手だったが、太田直監督は「一回の打席で迷いなく振っていたから」と強攻させた。続く3番の金野暖選手(1年)の打球も中前に飛んで先制打となり、ビッグイニングへとつながっていった。

 三回に集めた4安打のうち、初球か2球目が3本。試合を通じて早いカウントから果敢に振っていく選手が目立った。

 「上位打線が思い切り振って、それにみんなが続いてくれた」と菅原選手は振り返る。第1ストライクを振り抜くという秋田商のスピリットがほとばしった。

 これで今大会は、2回戦から6試合すべてで2けた安打を記録した。チームは打撃に自信を深めて、秋季東北地区大会へと乗り込めそうだ。(隈部康弘)

ジャンルで探す