能代松陽と秋田商が東北大会へ 秋季高校野球秋田県大会準決勝

能代松陽―大曲工 能代松陽は四回2死満塁、奈良の左前安打で一塁から鈴木が生還=2024年9月28日午前11時0分、さきがけ八橋、隈部康弘撮影

 第76回秋季東北地区高校野球秋田県大会は28日、秋田市のさきがけ八橋球場で準決勝があり、決勝は能代松陽と秋田商の顔合わせとなった。ともに東北地区大会(10月、福島県)への進出が決まり、能代松陽は2年ぶり12回目(能代商時代を含む)、秋田商は5年ぶり27回目の出場となる。

 決勝と、この2校それぞれに敗れた大曲工と本荘の第3代表決定戦は29日、さきがけ八橋球場で行われる。

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(28日、第76回秋季東北地区高校野球県大会準決勝 本荘0―2秋田商)

 本荘の工藤有騎捕手(2年)は、中学のころからプロ野球ソフトバンクの甲斐拓也捕手の送球をテレビなどで見て、お手本にしてきた。

 「ミットからボールを握り替える動作や低い姿勢のまま投げるところなどを見ていました」。時間があれば、二塁送球を練習していたという。

 高校に入って成果が出始めたそうで、この日、はっきりと表れた。三回、まず二盗を阻止。2死後、四球の走者がボール球のときに飛び出すと、遊撃手へ素早く送って挟殺を導いた。六回にも牽制(けんせい)球で二塁走者をアウトにし、七回にはまた二盗を防いだ。

 送球が正確。12安打を許す苦しい展開でありながら、その肩で接戦を演出した。

 「走者がいたらアウトにして当たり前ぐらいの気持ちでやっています」と、気構えがいい。

 プレーではソフトバンクのお世話になっても、実は巨人ファン。今季の快進撃に気分が盛り上がることが多い。第3代表決定戦は「勝つだけ」。15年ぶりの東北地区大会出場に向け、闘志を新たにした。(隈部康弘)

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