佐々木朗希 オールスター投票“3連敗”で露わになった嫌われぶり…四面楚歌でもめげぬ「渡米計画」に敵は増えるばかり

2020年11月、一人で二軍球場入りする佐々木。ルーキーイヤーは、一軍・二軍ともに、公式戦の登板はゼロだった(写真・伊藤 修)

 

 2024年7月8日、日本野球機構(NPB)は『マイナビオールスターゲーム 2024』(23日=エスコン、24日=神宮)の監督選抜選手を発表した。だが、そのなかにメジャー球界が注目する佐々木朗希(ロッテ)の名前はなかった。17日発表の「プラスワン投票」で選ばれる可能性がまだ残されているとはいえ、ここまで佐々木が選ばれないということは、一つの事件といってもいいのかもしれない。ロッテ担当記者が語る。

 

「佐々木は右上肢コンディショニング不良で6月13日に登録を抹消されていたので、今回の監督推薦で名前がなかったのは当然でした。ただ、我々が驚いたのがファン投票、選手間投票でも選ばれなかったこと。ファン投票に関しては、ロッテの優勝よりメジャー志向を隠そうとしない姿勢に、ファンも拒否反応を示した結果でしょう。

 

 また選手会を離脱したことによって、選手側も佐々木に寄り添い難い格好になっています。だからこそ、選手間投票でも漏れたのでしょう。これで投票に関しては3連敗。人気というよりも、多くの敵を作ってしまった結果でしょう」

 

 それでも「今オフは再びメジャー行きか否かの騒動は起こる」と続ける。

 

 

「そのポテンシャルの高さは誰もが認めるところです。単純に投手だけの能力なら大谷翔平よりも高いとする評論家は多いほど。ただ、彼はキャリア4年の中で規定投球回数に達したことは一度もない。素晴らしい投球をしたかと思えば、すぐに身体の違和感を訴える。

 

 このパターンを毎年のように繰り返していますが、今年も故障による登録抹消はすでに2回目です。6月13日に登録を抹消された際、佐々木は『中6日でも登板は難しい』と吉井監督に直訴しているんです。中6日でも難しいのに、中4日、5日が当たり前のメジャーでどうやってローテーションを守っていくのか。矛盾点が多すぎるのに、それでも今オフにポスティングでのメジャー移籍を主張するのは既定路線なんです」

 

 昨オフも言われていたように、佐々木のポスティングによる移籍先候補は、「ドジャースが一歩も二歩もリードしていたが、他球団も黙っていないのでは」とスポーツ紙デスクは語る。

 

「佐々木のマネージメントを担当するのが、今季よりドジャース入りした山本由伸と同じ広告代理店なんです。昨オフには2人同時に売り込んでいましたが、佐々木とロッテが揉めたので実現しませんでした。ただ、それほど佐々木とドジャースは良好関係で一番手であることには変わりがありません。

 

 ただ、ここにきてヤンキースが佐々木獲りに本腰を入れてきたという声も聞こえてきます。ヤ軍には佐々木を大船渡高時代からマークしている環太平洋地域プロスカウトもいますから。また、大谷、山本に続きスカウトでドジャースに3連敗するわけにはいきませんから、必死で口説いてくるはずです」

 

 今オフの佐々木のメジャー移籍は、ロッテ球団にとって面白くない事情がもう一つある。

 

「2023年末にドジャースに移籍した山本由伸投手は、12年契約で年俸総額3億2500万ドル(約465億円)でサイン。そのため旧所属のオリックスは譲渡金72億円を受け取った。だから、山本は球団に最大級の恩返しをしてから海を渡ったことになります。佐々木にしても内心は同じ気持ちなのでしょう。

 

 しかし、佐々木はわがままと言われようが今すぐにでも海を渡りたい。となると、メジャーには『25歳ルール』という厄介なルールが存在します。25歳未満で獲得された海外選手に支払われる金額は、契約金や年俸などを合わせて500万ドル程度に制限されるほか、マイナー契約からのスタートになるのだ。2024年7月9日現在、22歳の佐々木が移籍するとなると、まさにこのルールが適用されます。ロッテには譲渡金がほとんど入らないことになりますよ」(同前)

 

 ロッテと喧嘩別れになどならぬよう、佐々木にはくれぐれも自身の立場に相応しい振る舞いをしてほしい。

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