ブラヒム・ディアスの“逆襲”に期待高まる…レアル・マドリードとは相思相愛、絶対的地位を確立へ

ブラヒム・ディアス

 レアル・マドリードに所属するにモロッコ代表MFブラヒム・ディアスへの期待が高まっている。

 現在25歳のB・ディアスはスペイン南部のマラガ出身で、ユース年代でマンチェスター・シティへ引き抜かれた後、2019年冬にレアル・マドリードへ完全移籍加入した。2020-21シーズンからの3年間はレンタル移籍先のミランで過ごし、公式戦通算124試合出場18ゴール15アシストを記録。2年目からは“ロッソネロ”の10番を背負い、同シーズンのスクデット獲得に大きく貢献すると、昨年夏に満を持してレアル・マドリードへの復帰を果たした。

 スペインへ戻ってきた昨シーズンは、公式戦44試合出場12ゴール9アシストを記録。数字はどれも立派なものだが、うち半分の22試合が途中出場と、絶対的主軸と呼べるような立ち位置ではなかった。フランス代表FWキリアン・エンバペ、ブラジル代表FWエンドリッキが加わったなかでスタートした今季は、ここまで公式戦9試合の出場で1ゴール2アシストを記録しているものの、先発の機会はわずか2試合のみ。9月半ばには右足長内転筋の負傷により戦線を離脱するなど、個人としては苦しい序盤戦を過ごしている。

 このような状況のため、移籍の噂が生じることも皆無ではない。イタリアメディア『ガゼッタ・デロ・スポルト』によると、古巣のミランが復帰を熱望しているという。

 だが、スペインメディア『Relevo』や『マルカ』によると、レアル・マドリード側に今冬の移籍市場でB・ディアスを売却する意思はまったくないようだ。2列目の中央や両ウイングを器用にこなし、先発だろうと途中からだろうと安定したパフォーマンスを見せられるB・ディアスを、カルロ・アンチェロッティ監督やクラブの首脳陣は非常に高く評価しているとのこと。長期的にレアル・マドリードを支えていく選手として考慮されており、今シーズンのパフォーマンス次第では、2027年夏まで残っている契約が来夏に更新される可能性もあると報じられた。

 また、短期的な意味でもB・ディアスにかかる期待は大きそうだ。既にコンディションは100%整っており、ブラジル代表FWロドリゴが左足大腿直筋の損傷により戦線を離れていることを考慮しても、インターナショナルマッチウィーク明けの数試合では出番が増えることが予想される。アンチェロッティ監督は「離脱者が出て、その代わりという意味ではなく、ブラヒム・ディアスには大きな期待をしている」などと発言。与えられた出番のなかで、絶対的な地位を確立するためのチャンスが到来するかもしれない。

『Relevo』は「ブラヒム・ディアスはチームのダイナミズムを変化させる上で、鍵を握る選手となる予感がある。攻撃でも守備でも常に努力を惜しまない選手で、特に後者は守備のバランスを欠くチームでは重要だ。今後数週間で重要な役割を果たすとが期待されている」と指摘。それだけでなく、スタメンだろうとリザーブだろうとモチベーションの変化を露わにすることなく、常に100%の力を発揮すべく準備を続けるB・ディアスの姿は、他の選手を刺激する意味でも非常に重要で、チームメイトを巻き込むほどの影響力が期待されているようだ。

 そして、B・ディアス自身もレアル・マドリードで成功を掴むという思いが人一倍強い。現時点で他のクラブへ移ることは選択肢にないと伝えられた。

 ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール、イングランド代表MFジュード・ベリンガムら豊富なタレントを抱えるチームのなかで、安定した出場機会を得ることは決して簡単ではないが、“逆襲”のために全力を尽くす準備はできている。

【ハイライト動画】第2節バジャドリード戦では今季初ゴール

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