解任のテン・ハフ監督にプレミア指揮官から同情の声「気の毒」「きっと立ち直る」

エリック・テン・ハフ監督

 マンチェスター・ユナイテッドの指揮官を解任されたエリック・テン・ハフ監督に対する道場の声が上がっている。29日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。

 2022年夏からマンチェスター・ユナイテッドを率いていたテン・ハフ監督は、1年目の2022-23シーズンにプレミアリーグを3位で終えて2シーズンぶりにチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得したほか、6年ぶり6回目のカラバオ・カップ優勝も飾った。

 昨季は2年連続でFAカップ決勝進出を果たし、8シーズンぶり13回目のFAカップ制覇を達成した一方で、CLはグループステージ最下位で敗退。さらに、リーグ戦ではプレミアリーグ発足以降、クラブ史上ワースト記録となる8位フィニッシュとなり、敗戦数と総失点数でクラブワースト記録を更新する事態に終わった。

 このことから、今夏には指揮官交代が検討されたものの、最終的には契約を2026年6月30日まで延長して今季に臨んだ。しかし、プレミアリーグ第9節終了時点で3勝2分け4敗で14位に低迷し、直近の公式戦8試合でわずか1勝(5分け2敗)となっている状況から、28日に解任が発表された。

 テン・ハフ監督の解任を受け、コメントを求められたマンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督は「彼のことを気の毒に思う。彼とは素晴らしい関係を築いている。行動の面ではユナイテッドを最高レベルで代表していた」と同情しながら、次のように続けた。

「監督というのは、解雇されることが予想される数少ない職業の一つだ。建築家や医者、教師にはないものだ。私たちの仕事にだけあるもので、それを受け入れるしかない。彼の幸運を祈っている。もっと強くなって戻ってくるだろう。私たちの仕事は結果にかかっていることを彼も知っていると思う。結果が十分でなければ、解任される。それは私自身もだ。私も例外ではない」

 また、今夏からリヴァプールに就任したアルネ・スロット監督も「常に最初に考えるのはその人のことだ。この仕事に就いていればそうなる可能性があることは知っているが、もしそうなった場合、特に私は彼のことを少し知っていて、彼がどれだけ努力していたかは知っているので、このニュースを聞くことは残念だった」と同胞のテン・ハフ監督が解任されたことを悲しんでいると明かした。

「特に私たちはオランダ出身で、彼がどれだけアヤックスで活躍したのか、そしてこの地で2つのトロフィーを獲得したのかを知っている。だから、近い将来、彼を再びビッグクラブで見ることになると思うよ」

 さらに、アーセナルミケル・アルテタ監督も「彼は本当にいい仕事をして、多くのことを変えたと思う。彼の新たな章がうまくいくことを願っている」と語った。

 そして、トッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督は現代のサッカー界ではトロフィーがすべてと言われるが、それを獲得しても監督という職を失う状況になっていることを強調した。

「彼が受けた監視を考えると、それは避けられないものだったから、私はがっかりしていると思う。それが最近のフットボールの本質だ。エリックは2年ちょっと在籍し、毎年トロフィーを獲得した。もし、彼がそれをここ(トッテナム)でしていたら、職を失っていただろうか? 同じような監視下に置かれていただろうか?」

「みんなはトロフィーを獲得すればいいと私に言うが、同じ結果になるだろうと感じている。監督として、成功のスイートスポットを掴み、誰もが好むフットボールをして、すべての選手を適切に獲得しなければならない。エリックはいい監督なので、きっと立ち直るだろう。彼のキャリアはこれからも力強く続くと思う」

ジャンルで探す