南野拓実先発のモナコ、5連勝逃すも無敗はキープ…後半に退場者出すもリールに反撃許さず

南野拓実

 リーグ・アン第8節が18日に行われ、モナコとリールが対戦した。

 今シーズンのモナコは、開幕直後から好調をキープ。前節終了時点で6勝1分と無敗で駆け抜けており、現在は4連勝中。3連覇中の“絶対王者”ことパリ・サンジェルマン(PSG)を抑え、現時点で首位に立っている。

 今節ホームに迎えるのは、ここまで4勝1分2敗の成績を残し、勝ち点「13」を獲得して5位につけるリールだ。現在はリーグ・アン2連勝中で、チャンピオンズリーグ(CL)でレアル・マドリードを破った一戦を含めると公式戦3連勝中。そんなリールとの上位対決に向けて、モナコに所属する南野拓実は、日本代表として出場したオーストラリア代表戦から中2日という状況ながら、2試合連続のスターティングメンバーに名を連ねた。

 試合は立ち上がりから、モナコが直近の試合の勢いを持ち込むことに成功。ボールを握り、幾度となくフィニッシュまで持ち込むシーンを作るが、リールの組織された守備を完全に攻略することはできない。36分には日本代表アタッカーが絡んでビッグチャンスを作る。モナコは敵陣中央で素早い切り替えを見せてボールを奪うと、ボックス手前で前を向いた南野がボックス右へスルーパス。反応したヨルダン・テゼが右足を振り抜いたが、ここは枠を外れた。

 スコアレスで後半へ折り返してからも、モナコが敵陣でプレーする時間を増やす。58分にはモナコが左サイドから前進し、中央を経由してボックス右手前の南野にボールが渡る。南野は迷いなく右足を振り抜いたが、シュートはクロスバーの上へと外れた。

 完全に試合の主導権を握りながらも、モナコはゴールネットを揺らせずにいると、61分には思わぬ事態に見舞われる。敵陣右サイドに流れたルーズボールにテゼが反応したものの、大きく振り上げた右ひざが相手の顔に入り、レッドカードが提示。ここまで試合を優位に進めていたが、残る30分間は10人での戦いを強いられる。直後の64分にはジョージ・イレニヘナ、そして南野がピッチを去り、代わってブリール・エンボロとクレパン・ディアタが送り出された。

 こうなると数的優位に立ったリールがボールを握り、試合の構図は完全に逆転。リールがボールを握る時間を増やしたものの、モナコは4-4-1のブロックを組み、リールに決定機を作らせない。

 鋭いカウンターでゴールを狙う形にシフトしたモナコは、83分にこの日最大のビッグチャンスが到来。ゴール前でアレクサンドル・ゴロヴィンがボールをキープし、ボックス左へ繋ぐと、マグネス・アクリウシェが左足でグラウンダーのクロスを通す。ファーサイドに詰めていたエンボロがダイレクトで合わせたが、ここはうまくミートせずに枠を外れた。

 後半アディショナルタイムには、カウンターの局面でボールを持ち運んだアクリウシェがボックス右へスルーパスを送り、走り込んだデニス・ザカリアが右足を振り抜くも、枠を捉えた一撃はGKリュカ・シュヴァリエがビッグセーブ。最後までゴールネットが揺れることはなく、試合はこのままタイムアップを迎えた。

 モナコは60分間自分たちの試合を繰り広げながら、その時間帯でゴールを奪えなかったツケを払う形で、連勝が「4」でストップ。ただし、10人となってからの戦いは実に見事で、攻守に集中力を切らさず、今季公式戦無敗をキープ。対するリールは数的優位を活かせず、3連勝を逃した。

 この後、モナコは22日にCL・リーグフェーズ第3節でツルヴェナ・ズヴェズダをホームに迎え、27日には次節のリーグ・アンでニースとのアウェイゲームに臨む。一方、リールは23日にCL・リーグフェーズ第3節でアトレティコ・マドリードと敵地で対戦した後、26日に次節のリーグ・アンでRCランスの本拠地に乗り込む。

【スコア】
モナコ 0-0 リール

【得点者】
なし

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