川崎Fと契約解除のFWゴミスが退団会見「ヨーロッパに帰った後も日本、そして川崎と接点を持っていけたら…」
川崎フロンターレと双方合意の上で契約を解除したFWバフェティンビ・ゴミスが27日、退団会見を行った。
1985年8月6日生まれのゴミスは現在39歳。サンテティエンヌでプロキャリアを始めた後、リヨンやマルセイユ、ガラタサライなどでプレーし、アル・ヒラル在籍時にはAFCチャンピオンズリーグ優勝の立役者にもなった元フランス代表の“点取り屋”は、昨夏に川崎フロンターレに加入した。しかし、同年は公式戦で無得点と鳴りを潜めると、今シーズンも明治安田J1リーグ第13節北海道コンサドーレ札幌戦でハットトリックを達成したものの、それ以降はゴールが生まれなかった。
約1年の在籍でクラブ公式戦通算24試合に出場し、3得点という記録でクラブを去るゴミスは「川崎フロンターレを離れるという決断は難しいものでした。自分もこのファミリーの一員として責任を感じていました」と悩んだ末の退団であったと告白。
「チームに100パーセント貢献しきれていない」という歯がゆさを感じていたなか、「山田新や神田奏真など、若い世代の選手が育ってきて、川崎Fの将来を担う選手たちがこれから引っ張っていく。サッカーの世界では新陳代謝が行われるのが自然な流れであり、そういったことも考え始めて、クラブと相談して契約解除をするという決断に至った」と説明した。
また、自身の今後についてゴミスは「他のチームを探してということは現時点で考えていない」、「ヨーロッパに帰り、家族と時間を共に過ごしながら次のステップを進めていけたら」と、去就は白紙であると語り、「ヨーロッパに帰ったあとも、日本には川崎フロンターレというビッグクラブがあるとポジティブに伝えたい」、今後も「日本、そして川崎と接点を持っていけたら」と川崎Fとの関係を維持したいという願望を明かした。
初挑戦となったJリーグの印象については、「レベルが高いリーグ。選手たちは非常にスキルやテクニックのレベルが高く、戦術的にも切り替えの速いサッカー(中略)。すべてのチームのレベルが拮抗していて、毎週厳しい試合が行われる。チャンピオンチームが倒されるのも珍しくなく、そういったことが毎週起こる拮抗したレベルのリーグだと思う」と語り、「日本人の国民性は学ぶことに対して非常にストイックであり、勤勉。そして学ぶのがとても早いということが言える。 現在、Jリーグがこれだけ成長して、日本代表も強くなっている。それはなるべくしてなった」と振り返った。
なお、私生活においても「非常に日本人の“謙虚さ”に頭が下がる思いだった」と語り、「自分はお寺や神社を巡ったりしたけれど、そのなかでお祈りを捧げたし、この国にたくさん繁栄があるようにこれからも引き続き祈るつもりでいる。日本の国民性によって、清潔に保たれ、自然が大事にされていると思う。この日本人の謙虚さは非常に素晴らしいと日本で過ごした1年の生活において感じることができた」と語り、川崎Fのサポーターへ「自分はゴールの数で貢献することはできなかったけれど、苦しい中でも 川崎フロンターレサポーター、ファンの皆さんは辛抱強く私を支えてくれた。ゴールが決められていない中でも、『頑張って応援しているよ』という姿勢を常に私に伝えてくれていて、それが私にとって大きな力になりました。それはあらためて、私から感謝の気持ちをお伝えしたいと思っています」と心からの感謝を語っていた。
09/27 23:21
サッカーキング