元フランス代表DFヴァランが現役引退を表明…レアルで18個のタイトル獲得、2018年にはW杯制覇

ラファエル・ヴァラン

 コモに所属している元フランス代表DFラファエル・ヴァランが25日、自身の公式Instagram(@raphaelvarane)を更新し、現役引退を表明した。

 1993年4月25日生まれで現在31歳のヴァランはRCランスの下部組織出身で、2010-11シーズン途中にトップチームデビューを果たした。2011年夏には弱冠18歳にして欧州屈指の名門レアル・マドリードへ完全移籍加入。2014-15シーズン以降はセンターバック(CB)の主軸に定着し、約10年間の在籍期間中に公式戦通算360試合出場17ゴール7アシストという成績を残した。同クラブでは4度のチャンピオンズリーグ(CL)制覇を含む合計18個ものタイトルを獲得している。

 2021年夏にはマンチェスター・ユナイテッドに完全移籍で加入し、度重なる負傷に悩まされながらも、3年間で公式戦通算95試合に出場。今夏に契約満了を迎えると、セスク・ファブレガス監督の下でセリエA昇格を果たしたコモにフリーで加入した。しかし、新天地デビューとなった8月11日のコッパ・イタリア1回戦サンプドリア戦で左ひざを負傷し、以降は欠場が続いていた。

 なお、2013年3月にデビューを飾ったフランス代表では、国際Aマッチ通算93試合に出場し5ゴール1アシストをマーク。3度のFIFAワールドカップと1度のEUROを経験し、フランス代表が頂点に輝いたFIFAワールドカップロシア2018では全試合にフル出場した。

 31歳でスパイクを脱ぐこととなったヴァランは次のように自身の思いを綴っている。

「良いことには必ず終わりがあると言われている。僕はキャリアの中で何度も挑戦し、次から次へと困難に立ち向かったが、そのほとんどが不可能だと思われていた。信じられないほどの感動、特別な瞬間、そして一生忘れられない思い出。いくつもの瞬間を振り返り、大きな誇りと充実感を持って、僕たち全員が愛するこのスポーツからの引退を宣言する」

「自分自身に最高の基準を課し、ただただしがみつくのではなく、力強く引退したいと思っている。自分の心と本能に耳を傾けるためにはかなりの勇気が必要だ。熱意とニーズは別物だ。ウェンブリーでトロフィーを獲得した試合で立ち止まり、引退する時だ」

「僕は自分自身、自分のクラブ、国、チームメイト、そしてサポーターたちのために戦うことを愛していた。ランスからマドリード、マンチェスター、そして母国の代表チームでもプレーした。僕は全力を尽くして全てのバッジを守り、その道のりのあらゆる瞬間を愛していた。最高レベルでの試合はスリリングな体験だったし、体と精神のあらゆるレベルが試される。僕たちが抱く感情は他のどこでも見つけることはできない。アスリートとして僕たちは決して満足しない。それこそが本質であり、僕たちを駆り立てるものだ」

「後悔はないし、何一つ変えたいと思うことはない。夢にも思わなかったほど多くの勝利を収めたが、称賛やトロフィー以上に、どんなことがあっても誠実であるという原則を貫き、自分が見つけた場所をより良い状態で去ろうとしてきたことを誇りに思う」

「そして、ピッチ外での新たな人生が始まる。僕はコモに残るが、スパイクと脛当ては着用しない。これについては、詳しく話せることを楽しみにしているよ。僕がプレーした全てのクラブのサポーター、チームメイト、コーチ、スタッフ。この旅路を想像を超えるほど素晴らしいものにしてくれたことに心から感謝している。ありがとう、サッカー。愛を込めて、ラファ」

【原文】ヴァランが31歳での現役引退を決断

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