J3沼津 昇格プレーオフ進出消滅…福島にMF森夢真が先制弾も逆転負け…今季もまたリーグ後半で失速

プレーオフ進出を逃し、肩を落とす沼津の選手たち(カメラ・秋元 萌佳)

◆明治安田J3リーグ 福島2-1沼津( 17日、とうほう・みんなのスタジアム)

 アスルクラロ沼津のJ2昇格プレーオフ(PO)進出の可能性が消えた。勝ち点1差で追う6位の福島と敵地で対戦し、前半25分にMF森夢真(23)の今季3点目で先制したが、逆転負け。7位から8位に後退し、PO切符(6位以内)を逃した。8月まで2位につけていたが、昨季同様、リーグ後半戦の失速が響いた。24日の最終節はホーム・愛鷹で松本と対戦する。

 8分に及んだ後半アディショナルタイムも、沼津はシュートまで持ち込めない。試合終了のホイッスルが鳴ると、選手たちはうなだれたまま整列に加わった。試合前の時点で勝ち点1差の6、7位による大一番。PO進出を逃した中山雅史監督(57)は「悔しくて仕方ないですね、当然ですけど。自分たちに、それに向かうだけの力がなかったということ」と言葉を絞り出した。

 前半25分、MF森が左サイドからゴール前に合わせたFKがそのまま入り先制。だが、前半のシュートはこの1本だけ。5人をフルに入れ替えた後半もシュート2本。「ゴールをより多く決める力がなかった。失点を防ぐ力がなかった。勝つための力がなかったということが原因」。指揮官にとって、歯がゆい終盤戦を象徴する試合だった。

 今季は勝ち星を順調に重ね、8月17日の第24節を終えて、13勝4分け7敗で2位。自動昇格圏に付けていたが、翌週にホームで今治との上位決戦に1―2で競り負けると勢いを失った。その試合を含めて2勝3分け8敗。ラスト6試合を1勝5敗で6位から13位まで転落した昨季の悔しさを晴らすことはできなかった。

 33歳のベテランMF菅井拓也は「今日も多くのサポーターが背中を押してくれた。申し訳ない気持ちでいっぱいです」と謝罪した。中山体制2年目で他のチームと比べて土台があった今季の戦いについて、菅井は「1年を通して上積みできなかったとか、相手が僕らの戦い方をリスペクトしてきた中で上回れなかった」と悔しさをにじませていた。

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