ドジャース救援陣が4回完全…「負ければ終わり」以降つないでつないで最強打線を封じ込める

 11日(日本時間12日)に行われた米大リーグのナ・リーグ地区シリーズ(5回戦制)第5戦で、ドジャースがパドレスを2-0で下し、3年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出を決めた。先発し5回無失点の好投を見せた山本由伸の好投が効いたが、シリーズを通して目立ったのは、不安視されたドジャースの救援陣の活躍だった。(デジタル編集部)

 第3戦までに23点を奪ったパドレス打線。この試合では、まず山本が5回を2安打無失点と封じた。

 ただ、圧巻は六回以降だった。リードはわずか1点。緊張が高まるマウンドだったはずだが、開幕当初は抑えを務めた右腕フィリップスが打者5人から3三振を奪う完璧な投球でつないだ。球数が25球を数えた七回二死、左打者の5番メリルを迎えると左腕のベシアにスイッチ。レギュラーシーズン打率2割9分4厘、24本塁打の好打者を三振に仕留めた。さらに八回はコペックが最速163キロの剛球で、九回は、8月以降18イニングで1失点のトレイネンが三者凡退で締めた。

パドレスとの地区シリーズ第5戦、9回を締めてリーグ優勝決定シリーズ進出を決めたドジャースのトレイネン(11日)=AP

 このシリーズ、ドジャースは山本が3回5失点と崩れた初戦も四回以降、救援陣が6回無失点で逆転勝利を呼び込んだ。1勝2敗と後がなくなった第4戦は、救援投手8人のリレーで零封。シーズン中は、抑えの投手を固定できないなど安定感抜群とは言えなかったドジャースのブルペンだが、勝負所で一人ひとりが持ち味を発揮した。パドレス打線は結局、第3戦の三回以降、24イニング連続無得点で、シリーズを終えた。

 大谷は2度目のシャンパンファイトの最中に、中継したNHKのインタビューで、「ブルペンも本当に素晴らしかった。いいゲームだった」と話した。

 リーグ最多の233本のチーム本塁打など、強力打線がクローズアップされるドジャースだが、リーグトップのチーム打率を誇ったパドレス打線に対し、救援陣が意地を見せた地区シリーズだった。

ジャンルで探す