戸郷とのノーヒッター対決に大瀬良敗れる…ポイントとなった7回に齊藤明雄氏は“間"と“ボール球"の2つの点を疑問視


◆ 「6回までのピッチングが良かっただけに…」

 広島が巨人に完封負け。首位決戦となったこのカードを1勝1敗1分とし、再び2位巨人に1ゲーム差とされた。この日は巨人・戸郷翔征と広島・大瀬良大地のノーヒッター同士の先発。戦前の予想通りの行き詰まる投手戦は、両軍無得点のまま進んだ7回裏にゲームが動いた。

 ここまで巨人打線を散発の4安打に抑えていた大瀬良だったが、先頭の大城卓三がレフトへ、続く坂本勇人もライトへと逆方向のヒットでピンチを迎えると、7番のココ・モンテスに左中間を抜く二塁打が飛び出し1点を献上。ここで広島ベンチは申告敬遠で満塁策を取ったが、戸郷にレフト前へ運ばれ、さらに大きく弾んだ打球をレフトの末包昇大が後逸で3人のランナー全員を生還させてしまった。結局この回の計5失点が響き、0−5の完敗を喫した。


 キーポイントとなってしまった7回の大瀬良のピッチングに対し、8日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に解説として出演した齊藤明雄氏は「6回までのピッチングが良かっただけに、粘りきれなかったのかなということ」としながらも2つのポイントを指摘。1つ目は「やはりもう少し、シンカーで行くんだったらまずボールから。打たれた時よく言うんですけど、ボール球を使ってからストライクを取りに行くっていう場面だったと思うんですよ」と初球からのゾーン勝負を疑問視。

 また「ノーアウトで連打されたじゃないですか。モンテスの時にちょっと間を取るっていうことも必要だったのでは」とし「牽制で様子見ることでもいいと思うんですけど。間を取るためにもね。それも全くなくてスッと勝負に入ってしまった。それで打たれたのかなという感じはしましたね」と勝負を急ぎすぎたと解説した。

 今シーズンここまで巨人打線を無失点に抑え込んでいた大瀬良だっただけに、もう少し慎重な攻めをしていたら結果は変わっていたのかも知れない。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』

ジャンルで探す