巨人補強1号・石川達也が古巣の同学年に宣戦布告「やっぱり一番牧を抑えられるように」目標は「40試合投げる」
巨人は15日、DeNAから戦力外通告を受けた石川達也投手(26)と来季の支配下選手契約を締結したと発表した。背番号は65で、年俸は1600万円(金額は推定)。このオフの補強第1弾となった左腕は、東京・大手町の球団事務所で入団会見に臨み「牧を抑えられるように頑張りたい」と同学年でもあるハマの主砲に宣戦布告。来季リーグ連覇、そして日本一に貢献することを誓った。
身も心も巨人にささぐ覚悟はできていた。石川は、DeNA時代に蓄えていたあごひげをキレイにそり落として入団会見に臨んだ。YGのマークが入った帽子をかぶり「1軍に1年間帯同して活躍することが、拾っていただいた恩返しになると思っています。来年は30試合、40試合投げられるように頑張りたい」と感謝と決意を口にした。
今オフの補強第1弾だ。シーズン終了後の先月22日に戦力外通告を受けたが、球団は最速150キロ左腕に以前から注目していた。会見に同席した吉村禎章・編成本部長は「プロ編成のスカウトからの強い要望があって、ずっと興味を持っていた。1、2軍の首脳陣も非常に高く評価していた」と明かした。石川が「一番最初に声をかけていただいた。とてもうれしかったし、迷いなく二つ返事でよろしくお願いしますと言いました」と感謝したように、12球団合同トライアウトが14日に終わり、自由契約選手との交渉が解禁となる中、すぐさま契約に至った。
古巣への恩返しを誓った。DeNAで対戦したい打者を聞かれ、迷いなく同学年の名前を挙げた。「山本祐大、知野だったり。みんな対戦したい思いは強いですけど、やっぱり一番牧を抑えられるように」と“再会”を心待ちにした。4年ぶりリーグ優勝を果たした今季、DeNA戦は16勝8敗1分けと圧倒したが、CS最終Sで敗れた。特に牧には同第6戦の9回に決勝打を許して日本一の道は途絶えただけに、“牧斬り”は来季のリーグ連覇、そして日本一へ重要な要素だ。左投手対右打者となるだけに、1イニングを任せられる役割をつかめば対戦機会は巡ってきそうだ。
今季は全て救援で15試合に登板して防御率1・93を記録したが「ふがいない成績だった」と言うように、5月26日の出場選手登録抹消以来、再昇格はできず。失意のシーズンだったが、その間に新たな武器も身につけ、“変身”を遂げた。「一番自信のある球は真っすぐですけど、僕は奥行き(緩急)を使うピッチャー。今年の後半からスクリューも試していて、それも感覚がすごくいい」と1軍でのお披露目を待ちわびる。
左打者の内角にも投げ切る度胸もあり、バルドナードや高梨ら今季登板が増えた左のリリーバーの負担を減らす役割も期待される。「来年チームの戦力のひとつになりたい」という26歳が、阿部巨人の新たな武器となる。(井上 信太郎)
◆石川 達也(いしかわ・たつや)1998年4月15日、横浜市生まれ。26歳。横浜高では楽天・藤平と同級生で甲子園にも出場。法大を経て2020年育成ドラフト1位でDeNAに入団。22年シーズン途中に支配下登録。プロ通算46登板で0勝0敗5ホールド、防御率2.63。178センチ、75キロ。左投左打。
11/16 05:00
スポーツ報知