清原先輩は「ここぞの場面で打っていて、スター性ある」昨夏甲子園制した慶大1年生が代打弾で後継者名乗り

◆東京六大学秋季フレッシュトーナメント▽第3日 慶大10―0東大=5回コールド=(14日・神宮)

 慶大が東大に5回コールド勝ち。慶応高で昨夏の甲子園で優勝した延末藍太内野手(1年)が4回に代打で強烈な2ランを放ち、来春のリーグ戦に向けアピールした。早大は立大と引き分けたが、8回から高橋煌稀投手(1年)が登板し、2回を無失点。仙台育英時代に22年夏の甲子園優勝をともに経験した尾形樹人捕手(1年)と22年11月の明治神宮大会以来、2年ぶりに神宮球場でバッテリーを組み、好投を見せた。

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 両手に残った感触が、打球の行方を教えてくれた。延末が振り抜いた打球は、右翼席中段まで伸びた。「完璧でした」。7―0で迎えた4回1死二塁、代打で出場し、コールド勝ちを引き寄せる一発を放った。

 慶応高で出場した昨夏の甲子園では一塁手として107年ぶりの優勝に貢献したが、大学1年目はリーグ戦に出場できず。高校からチームメートの渡辺憩捕手や丸田湊斗外野手の活躍に悔しさも募った。「他の1年生が出て、自分はそこに絡めていない」。木製バットへの対応が課題だったが「強いスイングを心がけてきた成果が出た」と胸を張った。

 今季は同じ守備位置に清原正吾(4年)がいた。「ここぞの場面で打っていて、スター性がある。正吾さんの打撃や、日頃の態度とかを見ると、チームを引っ張る選手はああいう人なんだな」と尊敬する先輩が抜けて空位となる定位置をがむしゃらに奪いにいく。「一塁は打たないと使ってもらえない。レギュラーを取れるように」。力強く“後継者”に名乗りを上げた。(臼井 恭香)

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