巨人・オコエが2年連続で先輩に弟子入り自主トレ「引き出しがすごくある方。じっくり聞く」目標は初の全試合出場

1月、沖縄で坂本と自主トレするオコエ(右)

 巨人のオコエ瑠偉外野手(27)が2年連続の“坂本塾”で、来季の飛躍と全試合出場を目指す。今年1月に行った沖縄での自主トレに続き、今オフも坂本に弟子入り。「(坂本)勇人さんは阿部監督とも長年自主トレをやっていて練習量が多い。自主トレがシーズンにつながるので、吸収してもっとレベルアップしたい」と目をぎらつかせた。

 今季は68試合で打率2割6分1厘、3本塁打、13打点。出場試合数はキャリアハイを更新した。「前半は右打ちができず苦しんだけど、後半は右打ちしながら打率も上がって長打も出た」と好感触。特に7月以降は打率2割9分7厘、3本塁打と能力の一端を示した。

 定位置奪取へ打撃の安定感向上が必要と心得る。「シーズンでは外角を打つとどんどん内角にくるし、内角を打ち始めるとまた外が増えて攻め方が変わる。技術を修正するのも大事だし、配球の読み方や考え方も大事になる」。プロは弱点が露呈すればすぐ攻略の糸口にされる。弱みをつぶしても厳しい内角攻めなどで打撃を狂わされることも多い。継続的に結果を残すためには打撃を修正する力と配球の考え方を日々、高めていくことが必須だ。「良くなっているけどもっと詰めたい」と改善していく。

 坂本との自主トレはまさに課題克服につながる。芸術的な内角打ちに代表される屈指の技術と、百戦錬磨の経験を生かした修正力や配球の読み方を持つ背番号6から学ぶことは多い。「勇人さんは引き出しがすごくある方。今年の僕の反省を振り返りながら、じっくり聞く」。一秒足りとも無駄にしない。間近で見聞きして一流の極意を吸収しながら、豊富な練習を積む。

 走攻守で万能型のオコエにかかる期待は大きい。「来年は全試合出場する気持ちでいきたい。まずは開幕からいられるように」。プロ10年目の来季、不動の居場所をつかみ取る。(宮内 孝太)

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