楽天・酒居知史がFA権行使せず残留へ 決断の裏に石井GMとの縁
楽天の酒居知史投手(31)がFA権を行使せず残留することが9日、分かった。今季FA権を取得した酒居は、推定年俸5600万円で補償がいらないCランク。今季も49試合の登板で26ホールドをマークした右腕が宣言した場合は、複数球団による争奪戦となる可能性もあったが、楽天残留を決断した。すでに球団には意向を伝えており、週明けにも正式に表明する見通しだ。
決断の裏には石井GMとの縁があったという。当初は権利を得たことで、他球団の評価を聞いてみたい思いはあった。だが、FA移籍した美馬の人的補償として、ロッテから移籍した際の編成トップだった石井GMが復帰。大幅増が予想される金銭面だけではなく、選手の気持ちをくみ取った誠意あるオファーが心に響いた。楽天への愛着もあり、残留へ一気に傾いた。
チームでは守護神・則本に加え、共に侍ジャパンに選出された鈴木翔、藤平がリリーフとして成長。通算108ホールドと経験豊富な酒居が残留したことで、強固なブルペンが形成される。三木新監督が指揮を執り、巻き返しを狙う楽天。まずは幸先のいい知らせから、オフシーズンがスタートした。
◆酒居 知史(さかい・ともひと)1993年1月2日、大阪府生まれ。31歳。平安(現龍谷大平安)から大阪体育大、大阪ガスを経て、16年ドラフト2位でロッテに入団。19年オフにFA移籍した美馬の人的補償で楽天へ移籍した。150キロを超える直球とフォークが武器。通算318試合に登板し27勝22敗4セーブ、108ホールド、防御率3・64。178センチ、80キロ。右投右打。
11/10 03:00
スポーツ報知