ソフトバンク・王会長「どうせ誰にいってもくじ引きだろ」競合覚悟で「20年に一人の逸材」指名へ

ドラフトで注目を集める明大の宗山

 ソフトバンクが24日のドラフト会議で明大・宗山塁内野手(21)をドラフト1位指名する方針を固めたことが23日、分かった。三拍子そろうアマNO1遊撃手は「20年に一人のショート」と評される逸材。23日時点で1位指名を公表したのは広島だけだが、複数球団の競合は必至の情勢だ。この日になって、当初は投手の1位指名が有力視されたヤクルトも宗山争奪戦に電撃参戦する可能性が浮上。関大・金丸とともに“2極集中”ドラフトの様相を呈してきた。

 4年ぶりにリーグ優勝を飾ったソフトバンクが、競合覚悟で明大・宗山を1位指名する方針を固めた。都内でスカウト会議を行い、永井智浩編成育成本部長(49)は名前こそ明かさなかったが、「一番高く評価した選手を指名すると最後は決まりました」と説明した。

 宗山は走攻守三拍子がそろうアマ球界NO1ショートとして、3月には侍ジャパントップチームにも選出された。21日には2安打を放ち、リーグ戦通算116安打は早大・鳥谷敬(元阪神)を抜く歴代8位タイの記録となった。正遊撃手の今宮は今季も133試合に出場し、衰えていないが、近い将来の「ポスト今宮」は補強ポイントだ。

 1位指名を公表しないのは19年以来5年ぶり。抽選を外せば“特A評価”は残らず、2位指名のウェーバーも11番目で苦しくなるが、王球団会長は「どうせ誰にいっても、くじ引きだろ。ジャイアンツは誰?」と悠然。くじ引き役は小久保監督に託し、逸材を迎え入れる。(島尾 浩一郎)

 ◆宗山 塁(むねやま・るい)2003年2月27日、広島・三次市生まれ。21歳。三良坂小1年から三良坂少年野球クラブで野球を始め、三良坂中では軟式の高陽スカイバンズでプレー。広陵では甲子園に2度出場。明大では1年春からベンチ入りし、2年春に首位打者。ベストナイン3度。リーグ戦では歴代8位タイの通算116安打。3年の3月には侍ジャパントップチームにも選出。175センチ、79キロ。右投左打。

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