【大学野球】仙台大が2季連続11度目優勝…MVPは7回7安打9奪三振1失点の1年生・大城海翔

逆転で優勝を果たした笑顔の仙台大ナイン(カメラ・山崎 賢人)

◆秋季リーグ◇仙台六大学野球 ▽最終節第2日 ▽2回戦 仙台大2-1東北福祉大(13日・東北福祉大野球場)

 仙台大は東北福祉大と互いに優勝を懸けた大一番で、延長10回タイブレークの末2―1で勝利。2季連続11度目の優勝を決めた。1年生の大城海翔(かいと)投手が7回7安打9奪三振1失点と好投しMVPを受賞。仙台大は明治神宮大会東北地区代表決定戦(26~27日、福島・ヨークいわきスタジアム)に出場し、1回戦で東日本国際大(南東北1位)と対戦する。

 延長10回タイブレーク、サヨナラとなる二塁走者が生還すると、仙台大ナインはベンチから一斉に飛び出し歓喜の輪を広げた。我慢強く戦った末、サヨナラ適時失策での優勝。森本吉謙監督は「本当に選手がすごい。全精力を注ぎ込んで、しんどいゲームをよくやってくれた」とナインを褒めたたえた。

 絶対に負けられない大舞台で、大城が快投した。最速145キロの直球にカーブとチェンジアップを組み合わせ打者を翻弄(ほんろう)。1―0の7回には2死満塁も「先輩たちの励ましや、後ろの投手陣が声をかけてくれて力をくれた」。三振に抑えピンチを乗り切り、優勝につなげた。

 仙台大は雨天の延期などもあり最終節前の7日に行われた第4節で東北工大に敗れて勝ち点を奪えず、崖っぷちに立たされた。それでも誰一人下を向くことなく、優勝を争った東北福祉大に2連勝し逆転V。「本当に勝ち負けは紙一重」と指揮官。「ベストナインが一人もいないなかで、本当にいろんな巡り合わせが折り重なって、優勝させていただいた」と胸をなで下ろした。

 11月に行われる明治神宮野球大会まであと2勝。全国の舞台を懸け、南東北王者の東日本国際大と1回戦を戦う。指揮官は「特別なことをせず、今までやってきたことを積み上げていきたい」。気を緩めることなく、チーム力に磨きをかけていく。(山崎 賢人)

 【個人タイトル】

 ▽最優秀選手 大城海翔(仙台大〈1〉)▽最優秀投手 猪俣駿太(福祉大〈2〉)▽最高打率 植木祐樹(東北大〈4〉)4割4分1厘▽最多打点 植木11打点▽最多盗塁 立山創太郎(仙台大〈3〉)伊藤達也(学院大〈1〉)藤田勇希(東北大〈3〉)4盗塁▽敢闘賞 桜井頼之介(福祉大〈3〉)▽優秀新人 小野涼介(学院大〈1〉)▽最多本塁打 該当者なし

 【ベストナイン】

 ▽投手 猪俣▽捕手 金沢朋也(宮教大〈3〉)▽一塁手 坂本章畝(学院大〈4〉)▽二塁手 志和孝祐(東北大〈3〉)▽三塁手 井上裕策(学院大〈4〉)▽遊撃手 島袋皓平(福祉大〈4〉)▽外野手 植木、西村彰浩(福祉大〈4〉)吉田浩輝(福祉大〈4〉)▽指名打者 松本大輝(福祉大〈1〉)※丸数字は学年

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