【大学野球】東北福祉大は仙台大に雪辱し「全勝V」へ意欲…仙台六大学野球秋季リーグ

トス打撃をする東北福祉大・西村

 仙台六大学野球秋季リーグ戦の最終節が12日から行われ、優勝の可能性が残る東北福祉大と仙台大が直接対決する。2季ぶり77度目の優勝を目指す福祉大は、リードオフマンの西村彰浩外野手(4年=聖望学園)が“10戦全勝”でのVへ意欲。2季連続11度目の優勝を狙う仙台大は、4番に座る平川蓮外野手(3年=札幌国際情報)が絶対条

件の2連勝へ気合を入れた。優勝校は明治神宮大会東北地区代表決定戦(26、27日・ヨークいわき)に出場する。

 2季ぶりVへ続く道のりを、誰よりも早く切り開く。首位を走る東北福祉大の切り込み隊長・西村は「初回にどれだけプレッシャーを与えられるか。なんとしても塁に出ることを意識している」と力強く語った。開幕節の東北大1回戦に先発出場も2打数無安打に終わり、翌日の2回戦はスタメン落ち。2位に終わった春季リーグ戦後、「体づくりを一から考え直した」とトレーニング方法を変えたことによる“ズレ”があった。復調するために思い出したのは、その背中を追いかける先輩の言葉だった。

 2学年上で現オリックス・杉沢龍外野手(24)とは、大学在籍時に自主練などを一緒にやっていた間柄だ。「(杉沢が)1軍の試合に出ていると刺激をもらう。ずっと追いかけている存在です」と明かし、練習中に多くの助言をもらったという。打撃フォームを見直し、「重心が下がりすぎていた。杉沢さんからも言われていたこと」と反省。好調時の動画を見て修正を施し、「イメージとしては突っ立っている感じ」と“ベスト”の感覚を取り戻した。スタメン復帰した第3節・東北工大戦は2試合連続マルチ安打をマーク。終盤戦に向けて調子を上げてきた。

 最終節は最近10季連続で優勝を争ってきた仙台大との対戦。あと1勝すれば優勝が決まる。それでも西村は「春に全勝優勝されている。1勝じゃない、(全勝の)10勝で終わるんだとみんなで言っている」と、2連敗に終わった今春の悔しさを晴らして頂点をつかむつもりだ。1年秋からコンスタントに試合出場も、全国大会経験は2年春の全日本大学選手権だけだ。明治神宮大会出場への第一関門であるリーグ優勝を、全勝で達成してみせる。(有吉 広紀)

 ◆優勝の行方 2戦先勝の勝ち点制で争い、勝ち点が並んだ場合は勝率の高いチームが上位となる。現在首位の東北福祉大は8戦全勝の勝ち点4、2位・仙台大が7勝1分け2敗の勝ち点3。福祉大は1勝すれば勝ち点を落としても勝率で上回るため、優勝が決定。仙台大が逆転優勝するには2連勝して勝ち点で並び、勝率も上回るしかない。

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