右足首捻挫も“強行出場”のフリーマンが2安打&盗塁の激走 大谷翔平も感銘「打線に必ず影響を与える」

◆米大リーグ・地区シリーズ ドジャースーパドレス(5日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 右足首を捻挫しているドジャースのフレディ・フリーマン内野手(35)が5日(日本時間6日)、ポストシーズン(PS)の初戦となる地区シリーズ第1戦、本拠地・パドレス戦に「3番・一塁」で“強行出場”し、4打数2安打1盗塁と鉄人ぶりを見せつけた。

 初回1死一塁の第1打席でパ軍先発右腕・シースから右前打を放つと、3回先頭の第2打席も右前打。直後に痛みをこらえ、二盗まで決めた。スライディングの際にはユニホームが破けるほどの激走。満員の本拠地の「フレディコール」を力に変えた。PS初出場で2回に一時同点の3ランを放った大谷翔平投手(30)も「苦しい状況の中で痛みもあると思いますし、その中で勝つためにああやって一生懸命仕事する姿というのは、打線に必ず影響を与えるかなと思いますし、打線全員、本当にいい仕事が個人個人多かったんじゃないかなと思います」と心を打たれた。

 フリーマンは9月26日(同27日)の本拠地・パドレス戦で右足首を捻挫して途中交代し、その後の3試合を欠場するなど状態が心配されたが、PS初戦から“強行出場”が決定。前日4日(同5日)には「通常なら4~6週間の負傷者リスト(IL)入りと(トレーナー陣に)言われたけど、俺は1週間で治して、違和感なくプレーできると思っている。指を骨折しながらプレーしたことはあるけど、足首を捻挫したままプレーするのは今までで最もきつかった」と話していたが、負傷中であることを感じさせない働きだった。

 3日(同4日)には実戦形式で打席には立っていたが、走塁、守備練習を再開したのは4日(同5日)のこと。この日もギリギリまで状態を見極めて、ロバーツ監督は先発起用を決断した。スタメン発表も通常よりも遅れ、指揮官は「今朝彼と話をしたけど、まだ痛みが残っていた。それでも彼が出ることでどれだけ効果的かをてんびんにかけているところ。あとは彼がどう感じているか」と話し、フリーマンがベンチスタートになる場合は一塁に本来は三塁を守るマンシー、三塁にE・ヘルナンデスを入れることを明かしていた。

 今季のレギュラーシーズン終盤には右手中指を亀裂骨折しながら出場していたフリーマン。1番・大谷、2番・ベッツと並ぶ「MVPトリオ」の一角として、改めてドジャースに欠かせない存在であることを証明する試合となった。

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