【高校野球】東日本国際大昌平は“楽しむ野球”で歴史を塗り替える…秋季高校野球東北大会12日開幕

握手をして健闘を誓う東日本国際大昌平・宗田主将(右)と東北学院榴ケ岡・佐々木大主将(左=カメラ・有吉 広紀)(カメラ・有吉 広紀)

 来春のセンバツ高校野球(甲子園)出場に向けた重要な参考資料となる秋季高校野球東北大会(12日開幕、ヨークいわきほか)の組み合わせ抽選会が3日、福島市内で行われた。初戦の2回戦(12日)で東日本国際大昌平(福島2位)は東北学院榴ケ岡(宮城3位)と激突する。昌平はチームワークを大切にした“楽しむ野球”で歴史を塗り替えると誓った。

  福島・いわき市内にある東日本国際大昌平は、地元開催のプライドを見せる。慣れ親しんだヨークいわきスタジアムがメイン球場となっただけに、宗田昇大主将(2年)は「地元勢として負けたくない気持ちです」ときっぱり。初対戦の相手に「知らない部分も多いですが、どこが相手でもやることは変わらず、自分たちの野球をするだけ」と力を込めた。

 福島県大会決勝では、聖光学院と延長10回タイブレークの末、押し出し四球で1―2とサヨナラ負け。悔しい敗れ方に「最後だけが悪かったわけではなく、試合の過程で細かいミスがいくつもあった」と反省する。一方で「聖光相手に接戦で食らいつけたことは自信になった」と手応えもあった。県大会5試合で40得点と自慢の攻撃に磨きをかけるため、細かい状況を設定した実戦形式でのシート打撃や、徹底したバント練習などを行い「点を取るバリエーションはいくつもある」。多彩な方法で1点をもぎ取っていくつもりだ。

 23年秋から就任した江井康胤監督の下、自主性を大事に、劣勢でも「家族のように声を掛け合って、皆で楽しくプレーできている」と強いチームワークをつくり上げてきた。初戦に勝利すれば、準々決勝以降はヨークいわきでの試合。狙うは、同校初の甲子園切符だ。宗田主将は「先を見すぎず、一戦一戦挑む。勝ち上がって、歴史を変えたい」と、いわきの地での躍進を誓った。

(秋元 萌佳)

  〇…仙台育英は弘前学院聖愛(青森3位)との対戦が決まった。今春の東北大会準々決勝で6―7と競り負けた相手に、前チームでも主力だった佐々木義恭主将(2年)は「お互いに新チームといえど、残っている選手もいるし力のある相手。ロースコアの戦いになると思う」とイメージを膨らませた。宮城県大会では5試合通じて無失点と投手陣の活躍が光った。2年ぶりとなる秋の東北大会に「取れるアウトをしっかり取って理想の展開に持ち込みたい。優勝目指して戦う」と意気込んだ。

 〇…学法石川は昨秋東北大会も3位で出場し、勝ち上がって4強入り。今秋もその再現を狙い、2年連続のセンバツ出場を目指す。捕手で4番と核になる大栄利哉主将(2年)は「どこのチームも強豪なのは当たり前。昨年同様、3位通過からまた頑張るとプラスに捉えている」と前向きだ。大栄とともに甲子園を経験した佐藤翼投手(2年)ら投手陣をキーマンに挙げ「皆いい球を投げていると思う。2点以内に抑えて3点取って勝つ試合運びにしたい」。

 八戸学院光星・山上春人主将(2年。2年連続25度目の出場で2年連続のセンバツ出場を目指す)「監督さんからまだまだ成長過程だと言われている。一戦一戦、成長できるように全力で戦っていきたい」

 秋田商・菅原煌(きら)主将(2年。5年ぶり27度目の出場)「秋の目標は無敗。1点止まりではなく、2点目をしっかり取れる練習をしてきたので、複数得点を狙って目の前の試合を全力で戦い抜きます」

  鶴岡東・酒井友成主将(2年。6年連続16度目の出場)「県大会は守備のミスはなかったけど打撃や走塁はまだまだだった。課題を一つでもなくして初戦に臨みたい」

 久慈・宇部智也主将(2年。2年連続2度目の出場も昨秋は金足農に延長タイブレークの末に敗れ初戦敗退)「去年から出ていた選手が多く残っている。まず1勝してあの悔しさを晴らせるよう頑張りたい」

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