ロバーツ監督「ホントに感慨深かった」大谷翔平50―50は「誇り」 家庭と両立「いいバランスが取れている」

 ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)が大谷翔平投手(30)のベストプレーなどを選ぶ「Roberts’ Selection」。今季最終回は、歴史的活躍を見せた「9・19」を振り返り、ド軍での大谷の存在、シーズン中の変化について語った。(取材・村山みち通信員)

 答えは容易に想像できますが、企画のお決まりなので、聞きます! 9月の記憶に残る試合は?

 「それはイージーアンサー。もちろん翔平が『50―50』を決めた試合と言わないわけにはいかないね。ホントに感慨深かった。あれは彼のゴールの一つだと私は知ってた。彼も自分自身を誇りに思ったはずだよ」

 19日の敵地でのマーリンズ戦。大谷が3発含む6打数6安打10打点、2盗塁と度肝を抜く活躍で「51―51」とし、史上初の快挙を達成した試合は、20―4の大勝。ド軍が12年連続のプレーオフ進出を決める節目になった。

 試合後のクラブハウスではグラスシャンパンが用意され、みんなで乾杯。監督が、まず大谷選手の偉業をたたえましたね。

 「チームメートみんなが翔平を祝っていたのを見た時はホントに誇らしかった。彼の記録は、球界にとっても、ドジャースにとっても素晴らしいもの。メジャーリーグは非常に過酷な試合が続き、シーズンは長い。だからあんなふうにみんなで祝い合える、幸せを感じられる瞬間は喜びだったよ」

 今季も間もなく終了。監督にとって、大谷選手の加入はチームにとって、どれほどのものと感じてますか?

 「翔平のドジャースへの貢献ぶりは、エンドレス。彼はチームだけでなく球界全体にインパクトを与えた。全スポーツ選手の中でも最も華やかな選手だが、その責任を果たしながら、偉大なパフォーマンスを続けることはもはや驚異。本当にアメージングだ」

 今季の大谷選手は試合が終わるとホントにアッという間に帰宅。真美子さんと結婚、愛犬デコ(ピン)もいて、仕事とプライベートをしっかり分けてますよね。

 「(球場内外で)バランスを取ることはとても重要なこと。球場に一歩足を踏み入れたら仕事が始まる。家族と時間を過ごすことは精神面で救われたり、重要。野球をすることだけが人生ではない。それでは不健康だよ。今の翔平はいいバランスが取れている」

 結婚をしてさらに成長していくんですかね。逆にこれを機に何か変わってほしいところはありますか?

 「そう思うよ。彼はあんまり何でもオープンにしない人だけど、でもその必要はあるんだと思う。でも以前よりずっと、内面や性格を出してきた。変わってほしい? ノー! 何もない。これまでやってきたことを継続してやり続けてほしい。なんたって彼がやってるのはグレートだから」

 ◆大谷伝説の9・19 23年3月のWBC準決勝、決勝を戦ったマイアミでのマーリンズ3連戦の最終戦。3打席目までに二塁打2本など3安打3打点、2盗塁。4打席目からは同一試合では自己初となる3打席連続本塁打の大暴れ。メジャー史上初の「50―50」を達成して「51―51」まで到達し、1試合の3本塁打、6安打、10打点はいずれも自己新だった。さらにチームはプレーオフ出場も決めた。23年9月19日に右肘手術を受けてからちょうど1年の日でもあった。

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