阿部監督「力むなって言うと力むからもう力め」巨人4年ぶりリーグ優勝へあと6戦、最短27日VへDeNA戦必勝

優勝に向けてDeNA戦からラストスパートをかける阿部監督

 巨人・阿部慎之助監督(45)が24日、4年ぶりのリーグ優勝へナインに「力め」指令を出した。優勝マジック4で迎える25日のDeNA戦(横浜)からの5連戦。嫌が応でもプレッシャーがかかる状況だが「『もう力めない』っていうくらい、力んだ方がいいかもしれないな。『力むな』って言うと、力んじゃうから。もう体が壊れるんじゃないかというくらい、力んだ方がいいかもしれない」と重圧を全身で受け止めて戦うことを求めた。

 甲子園での阪神との天王山を1勝1敗で乗り切ったとはいえ、まだ2差。息を抜けない戦いが続く。ここまでのデッドヒートは、最大13ゲーム差を逆転した「メークレジェンド」の2008年以来。あの時も首位の阪神との直接対決を制し、残り2試合で優勝マジック2が初点灯した。指揮官は16年前の歓喜を「覚えています。最後、クルーンが赤星さんを三振に取って勝って、俺が両手でガッツポーズしていた」。脳裏に焼き付いている。

 最短Vは本拠・東京Dで行われる27日の中日戦。そのためには、25日からのDeNA2連戦での連勝が必須となる。初戦は戸郷、第2戦はリフレッシュのためにファームで調整している山崎伊。DeNA戦は今季2戦2勝、防御率1・20で「10勝がかかっているからいかせるよ」。シーズンを通して、先発ローテを引っ張ってきた25歳右腕に託した。

 巨人では2002年の原辰徳監督以来、就任1年目でのリーグ優勝まであと一歩。「油断はせず、もう一回引き締めてやりたい」。最後の最後まで隙を見せずに戦い抜く。(井上 信太郎)

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