【大学野球】今春リーグ本塁打ゼロの龍谷大4番・島口裕輝が開幕戦でいきなり1年ぶり特大弾

龍谷大・島口裕輝

 関西六大学野球秋季リーグ戦は9月2日に開幕した。大商大がリーグ記録をさらに更新する6季連続優勝に向けて、開幕4連勝と好発進。同じく開幕4連勝の大経大のほか、神院大、京産大、龍谷大、大院大は絶対王者の連覇を止めることができるのか? 10月24日のドラフト会議で1位候補に挙がる大商大の渡部聖弥外野手、指名候補の林翔大投手(ともに4年)ら各大学の注目選手を紹介する。

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 龍谷大3年の島口裕輝はリベンジに燃えている。今春は全試合で4番を任されながら、出場シーズンでは初の本塁打なしに終わった。「春はチャンスで回してくれたのに打てなかった。秋はチームの勝利の要因になれるように」と、挽回を決意した。

 1年秋の終了時点で、早くも通算3本塁打。「(あの時は)調子がよかった」と、大商大・佐伯貴弘(元横浜、中日)が持つ、連盟記録の通算12本を更新する勢いを見せていた。だが、直後に左膝を手術した影響で、2年春はリーグ戦の出場はなし。復帰後は2季でわずか1本塁打と苦しんだ。

 巻き返しを図る今秋は、「分析」をテーマに設定。1年時は「あまり自分のことを知られていないからこそ、勢いだけで打てた部分もあった」と、振り返る。だが、「徐々に向こうも攻め方を考えてきた」と実感。だからこそ、「自分も相手のデータを頭に入れなければ」と、試合前に対戦投手のビデオを見返すことにした。「自分はどう攻められるのか」。イメージを膨らませつつ、狙いを決めた上で右打席へと向かう。

 7日のチーム開幕戦では、大経大のプロ注目右腕・林から左越えに特大の一発を放った。リーグ戦では約1年ぶりとなるダイヤモンド一周に「配球は予想できていた」と手応え。今後も万全な準備の末にアーチを描き続ける。

 ◆島口裕輝(しまぐち・ひろき)2003年5月27日、滋賀・大津市生まれ。21歳。木戸小1年から木戸野球スポーツ少年団で始め、5年から京都洛北ボーイズ。志賀中では大津瀬田ボーイズでプレー。1年時には、カル・リプケンU12世界少年大会で優勝。比叡山では1年夏からベンチ入りし、最高成績は2年秋の県4強。高校通算20本塁打。龍谷大では1年春からベンチ入りし、リーグ戦通算5本塁打。

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