大神いずみ「足が攣る、って何?妊娠で初めて経験した私。次男は久々のキャッチャーで足が攣り…」

グラウンドに立つ瑛介くんの写真

このあと、足攣ります。グラウンドのなかは予想以上に暑いらしく、今は途中何度かリフレッシュタイムが設けられています(写真提供◎大神さん 以下すべて)
大神いずみさんは、元読売巨人軍の元木大介さんの妻であり、2人の球児の母でもある。2人の球児の母として伴走する大神さんが日々の思いを綴る。

* * * * * * *

【写真】瑛介は昔から、幼稚園から帰るとこの格好で…

前回「大神いずみ「トイレ掃除の楽しさと大切さを、小6の担任の先生とDr.コパさんが教えてくれた。野球の勝負師の家族のために今日も磨く」」はこちら

攣る、って何?

足が攣(つ)る。

学生時代運動経験のほとんどなかった私にとって、ある時までこの漢字を読めないのはもちろん、その感覚さえ全くわからなかった。

攣る、って何?

そういえば私は人生的にもう一つ、「ぎっくり腰」と言うのをまだ経験したことがない。

年齢に関係なくいきなり来るものらしいですね、それ。怖い怖い、怖い怖い怖ぁーい!
人の話を総合すると、例えば台所で料理していて背後の冷蔵庫から野菜を取り出そうとした瞬間「ゴキッ」。
えーと、どれどれどこどこ…食器棚から器を探していて人差し指が止まった瞬間「ガコッ」。
じっと立って人の話を聞いていたのに突然「グコッ」。

とても人に説明のつかない状況でなるものらしい、ギックリ腰。

今日か明日かとその瞬間が訪れる恐怖に、自分の腰を回して捻ってフリフリ…日々調子を確かめることに余念のないワタシである。

稲妻に打たれたような痛み

だけど足が「攣る」は本当に想像がつかなかった。

あんなに激痛で断末魔の叫びをあげてしまうものだとは。
普段どんな時も口を閉じて冷静を装いたい私が、脂汗かきかき顔をグニャグニャに歪めてギヤヤ!と叫び倒してしまう、あの稲妻に打たれたような痛み。
見た目、「ひとり地獄」である。ほんの数分でさえ永遠に感じてしまうもの。
他人はなぜかその永遠をケケケと笑って見ていることが多い。
いや下手に手を出されると更なる激痛、イタタタタタやめてぇええ…!!

私が初めて経験したのは長男を妊娠中、いわゆる「こむら返り」というやつだ。
それまで一度も経験のなかった足攣りが、一生分やったというくらい毎晩起きていた。
そして5年後の妊娠、次男の時はさらに酷かった。
むしろこむら返りに慣れてきて、夜中にビビっ!!と足が攣り始めると、

しばらく動かない→体を揺らす→泣きながら少しずつ反対側に足を曲げていく→徐々に足先をバタつかせる

このパターンを真夜中に布団の中で1人繰り返し、自分の足を落ち着かせるルーティンが完成した。

お腹の子どもは母親の栄養分をもらってすくすくと育つのだから、この足の痛みはむしろ大変喜ばしいのだ…そう自分に言い聞かせ、横でゲラゲラ笑い転げている夫を恨めしく思っていた。

いや、笑い転げてくれていた方がまだ安全なのだ。親切心から私の足首を持って無理矢理反対方向に曲げようとしようもんなら…。

それは本当に救急措置なのかと疑う激痛が走る。足が攣っている時ほど夫に近づいてほしくない時はない。いや、誰も近づかないでぇえ。
痛みが治まるまでわたし自身でなんとかするから痛いぃぃぃぃぃいいいい!!!

ミネラルが足りていない

調べてみると足が攣るのは、「体内のミネラルが足りていないから」らしい。汗などでミネラルが体外に出てしまったあと筋肉疲労などが重なるとなりやすいんだとか。

ミネラル。
字を見ているだけで体に良さそうなのに、現代人にとってはほぼ毎日体に不足しがちな栄養素だ。

毎日献立を考える時、昔学校で習った「三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)」を少しだけ思い出してみる。んー、今日はなんだか炭水化物祭りだな、とか、油っぽいものばっかりでウエー、血管ドロドロになりそう、とか。

ちなみに局アナだった独身時代は、お昼ご飯を袋菓子一つで済ませたり、仕事終わりの深夜焼肉が1日の唯一の食事だったことなんてザラだった。何を食べてもガリガリだったけれど、お肌は人生上ピークにボロボロ、風邪もひきやすくいつもどこか調子が悪かった覚えしかない。

「五大栄養素」ともなるとさらにビタミンとミネラルが加わるのだが、
「はい、ビタミン。」と言ってフルーツや野菜を加えることはあっても、「あ、そうそうミネラル足りん」といって献立を足すことはあまりない。

そうだ、ワカメだ!
(ちなみに正しくは「カ」の音に一番高いアクセントがくるのを御存知でしょうか、あまり聞き馴染みはないですが。)

わたしにとって袋入りでいつでもぱあっ!と鍋につかみ入れて安心な食材。もはや乾燥ワカメに頼りきりで、元々ヒラヒラと生で食べられることさえ忘れてしまっている。切らしてしまってはもう「ミネラルってほかに何だっけ!?」なのである。ありがとう乾燥ワカメ。いや本気で調べればいくらでもあろうさ、ミネラル。

バランスよく摂ることが大事

と言うわけで手元の携帯でチョチョイと調べただけで、ミネラルとはヒトの体を作る主要な元素(酸素、炭素、水素、窒素)以外のすべての元素の総称だ、とある。自分の体の中で合成できないらしい。あら大変。食事から摂るしかないのだが、海藻だけでなく野菜や豆類、乳製品にも含まれている。

歯や身体の成分になったり神経や筋肉の働きを調整したりと、生きていく上で必要なあらゆる生理作用に関わるんだそうな。ほうほう。
不足しても摂り過ぎても良くないので、このミネラル自体をバランスよく摂ることが大事。

でた「バランス」!
コレが世の中一番、難しいのだよ。

現役プロ野球選手の妻だった時代にこんなことを本気で考えながら毎日ご飯作ってなかったの、バレバレである。

味の違う品数・命で食事を作っていた新婚時代、夫に喜んでもらっていたのはほんの束の間。

夫はひと月の半分以上家を離れ、遠征先では毎日焼肉・寿司・ステーキをナイター終わりでお酒と共に食べて寝る生活だった。量も半端ではなかった。

せめて月の半分の家での食事はさっぱりした和食中心の「素食」でお願い、とのリクエストもあり、それで「バランス」をとっていたつもりだった私。でも気遣うべきは毎日のことだったんだな。

いろいろやってみるしかないのだ!

今の時代の選手は意識が高く、プロとして体を考えて毎日外食を控え、宿舎でできる限りの食管理をしている人が多いと聞く。アメリカで活躍する大谷翔平選手を見るたびに、その意識の高さがあの体を作り、メジャーのトップでの活躍を成し遂げているんだとつくづく感じる。

いまはプロだけでなくアマチュア、高校・中学野球、学童の選手にまで食事の管理は常識的で、意識の高い選手ほど早い時期に栄養素を意識して食事を摂っているようだ。

以前書いたことがあるが、「スポーツ遺伝子検査」を受ける機会があると、自分の体がどんな栄養素を取り入れやすく、どの栄養素を取り入れにくい体なのかを知ることができる。

同じ栄養素を人と同じように摂っていても、8割身体に活用される人もいれば、2割程度しか「身」にならない人もいる。

「このサプリ、すごくいいからアナタも使ってみてー♪」

そういわれて試しても私にはちぃとも効かないのは、私とアナタの体が違うからだ。プロテイン飲んで筋肉がモリモリつきやすい人もいれば、そうでもない人もいる。減量法、増量法、背が伸びる方法、みんな同じことが言えるのではないか。一人一人身体が違えば、効くものも効かないものも違う。

情報量がたくさんあればあるほど自分に合う健康法や食事のしかたを見つけるまで、試行錯誤は続くもの。
いろいろやってみるしかないのだ!果てしなぁく。

ちなみに私は脂質を分解するのが苦手な体質のようで、体に入れる油の質と量を考えたほうが良いのだとか。
毎日家族の料理を作るので私の分だけ油分をコントロールするのはちと面倒なのだが。
あまり神経質になってもしんどいので、ちょっと意識が及んでいるくらいな私である。

おっと、足が攣ったままだった。

夏の日の大惨事

夏の空とグラウンドの写真

まだまだ夏の空

先日気温36°C超えのなか行われた次男の試合中。なんと、学童以来「キャッチャー、元木」がコールされた。ひぃ!練習でも普段やってないのに。
キャッチャー道具の扱いもすっかり忘れてしまっている息子。
暑さで朦朧とするなか、マスクやプロテクターをたどたどしくつける姿が絶望的だ。

キャッチャーマスクとプロテクターをつけた幼いころの瑛介くんの写真

昔瑛介は幼稚園から帰るとこの格好で遊んでました。

そういえば小6のとき1年間キャッチャーをやっていたのに、人には自身のポジションを必ず「ショート」「サード」と言っていた。
さては自信がないのかおぬし?

酷暑のなか1日の3試合目で、すでにチームには何人か熱中症気味で試合から外れている選手がいた。当日体調不良で参加できなかった選手を含めると5名欠席で、元々少なく編成されていた人数がさらに足りなくなり、とうとう瑛介がキャッチャーに駆り出されたようだ。

ところがピッチャーが数球投げてキャッチ軽やかに返球、1人抑えたところで、ホームで瑛介が転がっている。
足が攣っている!

タタタタタタ…。

試合中でも家でも瑛介が足が攣ったのを見たのは初めてだったが、ここはもう交代。
静かに抱えられながらベンチに下がり、しばらく椅子に座ってイイイぃっ…と唸っていた。
代わりに一度もキャッチャー経験のない選手がマスクを被って、心細げにミットを構えていた。
夏の日の大惨事。ちなみに大会の試合である。

暑すぎる夏を乗り切ってもらわねば

数日後、我が家にドカン!と荷物が届いた。
中身は「スポーツミネラル」という、沖縄の塩と黒糖を混ぜたサプリだ。
プロ野球球団やアスリートたちも夏場に飲んでいるそうで、成分はミネラルが多く含まれた沖縄の「ぬちまーす」という自然塩とサトウキビの黒糖なので、甘塩っぱく飲みやすい。コレをたくさん汗をかく夏場に競技前に飲んでおくと、足が攣りにくくなる。さらに熱中症になった時の塩分補給にもなる。

夫が球団の対策を思い出して注文したもので、10箱くらい送られてきた。
少し日持ちもするので、これから大事な試合の前などに興味を持ってくれたチームメイトにもオススメしていこうと思っている。

スポーツミネラルの写真

お守りのように持たせているスポーツミネラル

足が攣らなければ、試合中練習中グラウンドを外すこともない。予防には最適だ。
コレは何よりこの酷暑に重要なことで、大事な試合を控える選手にとってはお守りのように飲んでおくと心強いだろう。

早速瑛介も暑さの厳しい日には飲んで出かけるようにした。

寮生活でも毎日暑さの中での練習や試合が続く長男にも1箱渡して飲ませている。

あれだけ食べても飲んでも、この暑さの下ではだくだくカラダの外に流れ出て栄養を失ってしまう。サプリに手伝ってもらってでもこの暑すぎる夏を乗り切ってもらわねば。

毎日食べさせるものを考えて暑さ対策にも余念のない、お父様お母様方。
この夏はご自身の体調管理も抜かりなくですよ。

応援に夢中で気がついたら自分の足が攣っていた…!なんてことになりませんように。

ジャンルで探す