佐藤弘道 下半身麻痺に待ち受ける過酷リハビリの日々…同級生妻は献身ケアの覚悟

《6月2日(日)、研修会指導に向かう機内で体調を崩し、下半身麻痺となり歩けなくなってしまいました。病名は「脊髄梗塞」です。今は緊急入院をし、投薬とリハビリの日々を過ごしています》

6月13日、タレントの佐藤弘道(55)が公式インスタグラムを更新し、活動休止を発表した。’93年から12年の間、『おかあさんといっしょ』(NHK Eテレ)の第10代体操のお兄さんを務め、“ひろみちお兄さん”の愛称で親しまれていた。

「番組卒業後も体操インストラクターとして活躍し、テレビ・イベントへ出演や、体操教室などを行っていました。’15年には、弘前大学大学院医学研究科博士課程を修了し、医学博士を取得。’22年に名城大学薬学部特任教授に就任し、今年の4月にも同校で教壇に立っていました」(全国紙記者)

休止発表に際して彼は、《残念ながら有効的な治療法が無いことは知っています。今は全く歩けません。リハビリでどこまで回復するか分かりませんが、現実と向き合い、今出来ることを一生懸命に行い、また皆様にお会い出来る日を楽しみにしております》と綴っていた。

脊髄梗塞とはどのような病気なのだろうか。東京女子医科大学脳神経外科客員教授の清水俊彦先生がこう解説する。

「脊髄を栄養する細かい動脈が詰まり、血液の流れが悪くなり、酸素が行き届かず神経細胞が障害される病気です。

一般的にはコレステロールが高い人、糖尿病の人といった動脈硬化のある方や、心房細動などの不整脈がある方に、発症リスクが高いと考えられ、今の季節ですと、脱水もリスクを高めます。

また同じ姿勢を長時間とることで、この細い栄養動脈が圧迫され血流障害をきたすことも発症の要因と推測されます。飛行機では水分をよく取って、たまに姿勢を変えたりしたほうがよいでしょう。

症状は詰まる場所によって違って、感覚障害や、運動麻痺が出ることも。また尿や便の排せつがうまくいかなくなることもあります。

予後ついては、すぐに回復することもあれば、恒久的に足に麻痺が残ることなどもあります」

長いリハビリに挑む彼をサポートするのは大学時代に出会った妻・久美子さん(55)だ。

「日本体育大学体操部の同級生で、2人が部の役員になったことがきっかけで、交際をスタートさせました。体操のお兄さんを志望したのは、もともと久美子さんがNHKで『テレビ体操』のアシスタントをしていて、オーディション情報を知り、弘道さんに『子ども好きだし、受けてみたら?』と勧めたのが契機だったといいます。

体操のお兄さんに就任した翌年の’94年に2人は結婚。体操のお兄さんのプライベートは非公開にしなければいけないという決まりで、10年間結婚していることは隠していたそうです」(スポーツ紙記者)

■「続けることが大事なんじゃないの?」

体操のお兄さん時代、久美子さんは専業主婦として夫を支えた。

「2人の子どもを育てながら、食の部分でアシストしていました。食卓には野菜がたっぷり入ったナポリタンや野菜の豚肉巻きが並ぶそうです」(前出・スポーツ記者)

『おかあさんといっしょ』の、“同期”であった元歌のお兄さんの速水けんたろう(62)が’99年4月に卒業。

弘道は番組を引っ張っていこうと意気込むも空回りし、久美子さんに弱音を吐いたことがあったようだ。’23年8月に配信された「Number Web」のインタビューで当時のことを語っている。

《妻の前で「もうできない、やめたい」って泣いてしまったんです。そうしたら、彼女に「やめたかったらやめればいいけど、続けることが大事なんじゃないの? やめるなんて簡単なんだから」って説得されて。それで、もう一度頑張ってみようと思えたんです》

’05年4月に佐藤が体操のお兄さんを卒業。これを機に、個人事務所を立ち上げる。

「弘道さんが余計なことを気にせずに好きな仕事に集中できる環境を作るため、久美子さんが代表となりました。ギャランティの交渉や、事務作業などの煩雑な業務を一手に引き受けているそうです。弘道さんの体操教室では、隣に立って子どもたちを指導することもあるとか」(前出・スポーツ紙記者)

脊髄梗塞になってから2週間が経過しているが、彼の現状とは。

「脊髄梗塞に罹患しても、すぐに復帰できる人もいますが、弘道さんは“今は全く歩けません”と公表しており、長期間のリハビリの必要があるようです。夫妻にとっては辛苦の日々が続くでしょう」(前出・スポーツ紙記者)」

厳しい状況下でも佐藤は一生懸命、前を向いていた。

「高校1年生のとき、つり輪の宙返りに失敗し、一時、全身が動かなくなったことがあったそうです。頸椎を亜脱臼していて、病院に急行し、手術を受けワイヤで固定。リハビリを頑張り、筋肉を強化して器械体操部に復帰し、最終的に都でつり輪6位になった“V字回復”の経験を今回、思い出しているといいます。

またポジティブな性格の久美子さんによる献身的なケアも大きな助けになっていると聞いています」(芸能関係者)

二人三脚で歩む2人は、今年の11月で結婚30周年を迎える。

「弘道さんは常に支えてくれる久美子さんへの感謝を込めて、結婚したとき、10周年、20周年といった節目にダイヤモンドのネックレスを贈っています。11月の30周年、笑顔で新しいネックレスを久美子さんに手渡しできるように精いっぱい、リハビリに取り組むそうです」(前出・芸能関係者)

かつて久美子さんはインタビューで、《私はこれからも主人を支えていきます。ときどきは一緒にジャージになって子どもたちを教えながらですね》(『週刊朝日』’14年5月2日号)と語っていた。

ダイヤモンドの石言葉は不屈。体操教室の再開を目指して、佐藤夫妻は困難に屈せず、進み続けることだろうーー。

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