朝ドラ「虎に翼」4月19日第15話あらすじ 大学に利用されたと知った寅子(伊藤沙莉)たちは憤慨 花江(森田望智)も抱えていた思いを吐き出す

NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合など)第3週「女は三界に家なし?」(第11~15話)の第15話が19日、放送される。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の猪爪寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。

「虎に翼」第3週「女は三界に家なし?」振り返り

明律大学女子部法科で学生数が激減し、同部が存続の危機に直面するなか、2年生に進級した寅子たちは、「明律祭」で同部PRを目的とした法廷劇を上演することになった。実際の判例をもとに学長(久保酎吉)が考えた筋書きを、華族令嬢の同期生、桜川涼子(桜井ユキ)が脚本として執筆。普段誰とも群れたがらない男装の同期生、山田よね(土居志央梨)も、今回ばかりは居場所を守るために参加することになった。

寅子たちは舞台の準備を進める裏で、それぞれに女性ならではの苦悩を抱えていた。寅子は他人より重い月経痛に苦しみ、寅子の親友で、兄の直道(上川周作)に嫁いだ義姉の花江(森田望智)は姑のはる(石田ゆり子)との関係や、周囲の無関心に心をすり減らしていた。涼子は、早く結婚して男子のいない桜川男爵家の後継ぎを産めと母親の寿子(筒井真理子)から日々プレッシャーをかけられていた。

本番当日、男子学生の心ないヤジをキッカケに会場は大荒れになり、公演は途中で中止に。このドタバタ劇は新聞ネタにまでなり、寅子たちは学長から今後は女性らしくふるまうよう注意を受けた。この騒動で足をケガしたよねは、住み込みで働く上野のカフェーまで寅子たちに送ってもらった際、自身がなぜ弁護士を目指すのかという理由について打ち明けた。

地方の百姓の次女として生まれ、女郎屋に売られる前に単身東京へ逃げてきたよねは、このカフェーで働くなか、女郎の姉が置屋に不当に搾取されていたことを知った。自分で何とかしようと考えたものの、どうにもならず、そんな時、カフェーの客で弁護士だという緒方(戸田昌宏)から「力になる」と声をかけられた。彼に体をゆだねる代わりに代理人となってもらい、よねは金を取り返すことに成功したが、姉は置屋を追い出され、結果、男をつくって失踪。よねは、「なめ腐ったやつらを叩きのめす力が欲しい」と願うようになり、姉のために取り返した金で必死に勉強し女子部に入った。

壮絶な経緯を聞かされ絶句する寅子たち。よねは貧しい生い立ちの自分と比べて恵まれている寅子たちに腹が立つと吐き捨てた。涼子は、これまで意識してよねと距離をとっていたと告白したが、周囲の目も恐れず、怒りを飲み込まずにまっすぐ相手に立ち向かっていったことを称賛し、自分もそうなりたいと言った。よねは、自分が暴力を振るったせいで劇が中止になったばかりか、ケガして送ってもらい迷惑をかけたと気落ち。よねがそんな気分のままで終わらせたくないと思った寅子は、法廷劇のもととなった「毒饅頭事件」の実際の判例を再検証しようと提案した。人を殺す方法としてまんじゅうを選ぶのか、本当に毒を仕込めるのかと疑問を呈する寅子。目的が見えない同期たちが首をかしげるなか、寅子は、検証に参加することできょうの借りを返すと思えばいいと、よねにほほ笑んだ。

後日、寅子のクラスメイトが猪爪家に集まり、はると花江の協力も得て実際にまんじゅうを作ってみると、致死量の毒を1つのまんじゅうに仕込むのは無理があることがわかった。よねは、被告の女性が無知だったゆえの結果だと指摘。無知だから相手を殺せず、背負う罪も重いとし、「みじめで愚かな行動に出てしまった」と述べた。女を無知で愚かなままにさせようとする世間と戦わず、現状に甘んじることの愚かさを嘆くよね。しかし寅子は、戦わない、戦えない女性たちを切り捨てるべきではなく、それは弁護士以前に人として大切なことだと反論した。そして、武器であり盾でもある法を身に着けつつある自分たちだからこそ、被告の女性に寄り添って考えたいと語りかけた。

「虎に翼」第15話あらすじ

寅子とよねが議論するなか、涼子が急に謝罪したいと言い出す。再検証を前に、もとになった判例を調べたところ、学長が事件を脚色し、かわいそうな女性を女性たちが弁護しているように見えるよう改変していたことがわかったという。事実を知った寅子やよねたちは憤慨する。

一方、花江も抱えていた思いを吐き出す。


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