『光る君へ』<私を何だとお思いでございますか!><俺のそばにいろ>道長と行成のやりとりに悶える視聴者。このとき副音声で語られていた行成の心境とは…

(『光る君へ』/(c)NHK)

11月10日の『光る君へ』

現在放送中の吉高由里子さん主演・大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合/毎週日曜夜8時ほか)。第43回の「輝きののちに」が11月10日に放送され、話題になっています。

*以下、11月10日放送内容のネタバレを含みます。

三条天皇(木村達成さん)の暮らす内裏で度々火事が起こり、道長(柄本佑さん)は三条の政に対する天の怒りが原因だとして、譲位を迫る。しかし三条は頑として聞き入れず対立が深まる。

その後、道長は三条のある異変を感じ取る。その頃、まひろ(吉高由里子さん)は皇太后・彰子(見上愛さん)に仕えながら、源氏物語の執筆を続ける中、越後から帰京した父・為時(岸谷五朗さん)と再会。

さらに娘・賢子(南沙良さん)から恋愛の相談をされーーといった話が描かれました。

大宰府に行きたいと願い出た行成

今回のドラマの前半、1014年の春。

道長の前に「お願いがあって」やってきた一条朝の四納言の一人、藤原行成。

空いている大宰大弐に任じるべく、大宰府に行きたいと願い出ます。

「私のそばを離れたいということか?」と道長からたずねられた行成は、三条天皇が即位して3年の間、役に立てていないということ、そして敦康親王も幸せに暮らしていることから、以後は己の財を増やすのに専念したいと語ります。

対して「そなたの気持ちは分かった。考えておこう」とこたえる道長。

その様子を見た行成は感慨深い表情で、道長に感謝を伝えます。

「道長さまは私を何だとお思いでございますか!」

それからドラマ後半、実資から「大宰府に恵清という目の病を治す薬師がいる」と助言された隆家が、大宰府行きを道長に懇願。

その後、11月の臨時の除目で、隆家は希望通りに大宰権帥に任命されます。

それを聞いた行成。除目の後も動かず、その場に残ります。

そして行成は、去ろうとする道長に対し、悲痛な表情で「道長さまは私を何だとお思いでございますか! 私の望みを捨て置いて隆家殿を大宰権帥になさるとは」と伝えます。

「俺のそばにいろ」

それを聞いて立ち止まった道長。

「行成は…」と話し始めると、振り返ったところで「俺のそばにいろ」と告げます。

その言葉を聞いて、複雑な表情を浮かべる行成。

対して道長は「そういうことだ」と続けると、その場を去っていきます。

道長がいなくなった廊下にて、憮然とした顔で遠くを眺める行成。

そして「すねたような顔で、道長を目で追う行成」との副音声が流れ、ここでの行成の気持ちが説明されるのでした。

視聴者の反応

行成が大宰府行きを希望しているのを知っていながら、それを叶えなかった道長。いわゆる「ヤンデレ」を感じさせる二人のやりとりに悶えた視聴者が多かったようです。

ネットでは「俺のそばにいろと言われたときの行成の表情!ひどい男と分かってるのに嫌いになれない顔してる!!」「束縛系の彼氏(笑)」「隆家の事情を話さずに<そばにいろ>とだけ伝える道長。コミュニケーションとして間違ってるけどめちゃくちゃ良い」「行成役の渡辺大知さんの繊細な演技に唸らされる」「財を増やすために、と史実でも言ったらしいけど、そうじゃないでしょう、とここまで見てきた視聴者は感じているはず。脚本が巧み」「この二人は同じ日に亡くなるんだよなあ。やはり運命としか」といった声が見られていました。

大河ドラマ「光る君へ」の主人公は平安時代に、千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を書き上げた女性である紫式部。

彼女は藤原道長への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでゆく。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語。

脚本は大石静さんが担当しています。

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