「勇気もらえた」のん、伊丹十三賞受賞に感無量…「困難を乗り越えて」受賞理由に寄せられる “干し続けた” テレビ局への大批判
俳優、エッセイスト、映画監督など、さまざまな分野で才能を発揮し、時代を切り拓いた異才・伊丹十三氏が逝って26年になる。氏の遺業を記念し、2008年に創設された「伊丹十三賞」は、これまでに糸井重里、タモリ、池上彰、三谷幸喜など、錚々たる顔ぶれが受賞してきた。
そして今年、16回目を数える同賞史上、最年少で選ばれたのが、俳優・アーティストとして活動する「のん」である。
「のんは、2020年に映画『私をくいとめて』で日本映画批評家大賞主演女優賞を受賞。2022年には主演映画『Ribbon』で脚本・監督も務めました。女優と映画監督の “二刀流” です。
今年の6月には、新宿区のバーで映画監督の岩井俊二さんと映画談議にも楽しそうに花を咲かせていました。監督として着々とキャリアを築いています」(映画関係者)
7月24日、のんはX公式アカウントで伊丹十三賞の受賞を報告した。
「同賞は、彼女の大ブレイク作となったNHK朝ドラ『あまちゃん』の脚本家・宮藤官九郎氏も、2020年に受賞しています。また、伊丹十三氏といえば、『あまちゃん』で主人公の “祖母役” を演じた女優・宮本信子さんの夫でもあります。
のん自身も感無量だったようで、同日に『本当に嬉しい』と再び投稿し、受賞の喜びを爆発させていました」(同)
受賞の報に接し、映画監督の岩井俊二氏、アーティストの矢野顕子氏ほか、各方面から祝福の声が届く一方で、受賞理由を聞いて複雑な思いを抱く人もいる。
「選考委員会による受賞理由は、『俳優、ミュージシャン、映画監督、アーティスト……困難を乗りこえ自由な表現に挑み続ける創作活動にたいして』というもの。
これに対し、のんは自らの心境を『今まで自分のやりたいことを曲げずに無我夢中でやってきました。改めて、貫いていくべきなんだ。ということが胸にすとんと落ちてきて、凄まじい勇気をもらえました』と、実感の込もった言葉でつづっています。
『あまちゃん』で一躍国民的女優の仲間入りを果たしたのんですが、独立後は民放テレビ各局によって実質干されていたのはご存じのとおり。
最近でこそ、CMや配信ドラマで彼女の顔を見ることはありますが、依然民放ドラマ出演は叶っていません。受賞理由の『困難を乗り越え』という一節に、のんを無視し続けたテレビ局の姿勢を連想する人は少なくないでしょう」(同)
実際、のんの受賞報道を受け、Xには民放各局への批判の声が集まっている。
《賞の意義や選考委員を見ても #のん #能年玲奈 さんの実績を忖度なく認めた証拠ですよね #TV局は功績を正当に報道するんだろうな!?》
《変わらない困難の中でのんちゃんは今も前に進んでるんだぜ。 この受賞の価値は素晴らしく、そして業界への問題提起でもある》
《毎年、伊丹十三賞受賞式の模様は各テレビ局のエンタメ情報番組などでニュースになっているようですが のんさんの顔にボカシいれたり、首から上をカットしたりしないで放送して欲しいものですね》
女優の枠を超えた活動で、もはや地上波に未練はないようにも見えるのん。栄えある受賞で、彼女を取り巻く状況がどう変わるのか注視したい。
07/25 12:30
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