奈緒 “インティマシーコーディネーター” 騒動に原作者が後悔の念「怒りとやりきれなさが伝わってくる」SNS大荒れ
2024年7月5日に公開された映画『先生の白い嘘』。主演・奈緒がインティマシー・コーディネーターを要望したにもかかわらず、監督が断ったという話が、波紋を広げている。
作品の監督を務めた三木康一郎監督は、4日に公開されたWEBメディア『ENCOUNT』のインタビューで、奈緒からインティマシー・コーディネーターを入れてほしいとお願いされたが、「監督と女優の間に人を入れたくなかった」といった理由から断ったと明かしていた。
「インティマシー・コーディネーターとは、性的な描写を撮影するにあたり、出演者が安心して撮影にのぞめるよう、出演者と制作陣との間に入ってサポートする仕事です。今作は、男女の性と心情に向き合う、非常に繊細なつくりをした作品なだけに、奈緒さんの要望は至極当然であったと思いますが……」(映画製作関係者)
三木監督の発言には、SNS上で批判が噴出。それを受け三木監督は、5日の舞台あいさつで「私の不用意な発言により、みなさまに多大なご心配とご迷惑をおかけしたことをこの場で謝罪したいと思います。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。
同じく舞台あいさつに出席した奈緒は、「私自身は原作に心からほれ込み、出演を自分で決めました。いろいろな悩みや、すれ違いがあったことも事実です」としつつ、「でも権力に屈するようなことはいっさいなく、対等な関係で監督とも話しました。みなさん安心して」と語りかけていた。
そんななか、注目を集めているのが、作品の漫画原作者である鳥飼茜氏のコメントだ。舞台あいさつに寄せられたコメントでは、撮影が終わった1年前に鳥飼氏が書いていた内容に加え、現在あらためて思うことがつづられていた。
鳥飼氏は、センシティブなシーンの撮影で出演者たちが感じた可能性のある精神的負担について、《私は原作者としてノータッチの姿勢を貫いてしまった。原作者として丸投げしてしまったこの責任を強く感じるにいたり、反省した。》と心境を吐露。あとから撮影手法について細かく尋ねたとも明かし、《一応のところ安心はしたものの、やはりあらゆる意味で遅すぎたし甘かったと思う》と振り返っていた。
さらに、現在思うこととして、《最大限の配慮や共通理解を徹底して作るべき作品であること。それを映画製作側へ、都度働きかけることを私が途中で諦めてしまったことを猛省したのは、主演の奈緒さんの態度に心を打たれたからです》ともつづり、騒動のなか、奈緒が誰より先に鳥飼氏のもとへ謝罪に訪れたことを明かした。
「前半が去年書いた文章ですから、去年の段階で、すでに鳥飼先生は撮影の進め方を問題視されていたということです。《途中で諦めてしまった》となると、何度か制作陣とやり取りをしても、鳥飼氏の意向はあまり反映されなかったということでしょう。
《文章は公開はしませんでしたが》という文言も気になります。映画のプロモーションに水を差すとして公開しなかったのか、なんらか別の事情があったのか、定かではありませんが……。『セクシー田中さん』騒動でもありましたが、映像化において原作者の立場があまりに弱いことが、今回の騒動でも浮き彫りになっています」(芸能記者)
X上では、鳥飼氏のコメントをうけ、あらためて制作陣の意識について疑問を抱く人々があふれている。
《セクシー田中さんと同じで原作者の意見を聞かない、原作が何を描いているかを理解していない人が制作していたということか》
《原作者の方の文章がなんとも…怒りとやりきれなさが伝わってくるようだ》
《原作者のコメント読んで改めて、奈緒さんが全部綺麗に納めてくれててすごいと思った。むしろ奈緒さんに全部背負わせてる制作陣、監督が今回何が非難されているのかを全く理解できていないコメント出しててゲンナリ。》
奈緒の演技そのものはすばらしかったと言及し、最後は《彼女が望むなら、たくさんの人にその素晴らしさを見てもらい、わかっていただければ》とコメントした鳥飼氏。映画業界の改革が進むといいのだが……。
07/07 05:40
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