「粗品の毒舌には愛がない」嘉門タツオが “1人賛否” を叱る! disり芸レジェンドが明かした「陣内智則vs.永野」騒動との違いとは

いまだ衰え知らずの嘉門タツオ

 

「ただぁ!」

 

 と、威勢よく宣言した後、正反対の意見をズケズケと述べていく「1人賛否」が話題になっているのは、霜降り明星の粗品(31)だ。あくまで本人は「コント」と言うが……。

 

「粗品さんは今年に入り、テレビ番組などで、芸人の先輩である元雨上がり決死隊の宮迫博之さんを『おもんない』と酷評、『こいつ』呼ばわりする始末です。最初は宮迫さんも反撃していましたが、今は “降伏” 状態ですね」(芸能記者)

 

 

 いまどき珍しい強烈な “イジり芸” は、芸能界でもちょっとした騒動になっている。では、この芸風をその道のレジェンドはどう見るのか――。

 

『川口浩探検隊』シリーズ(テレビ朝日系)の “矛盾” を強烈にイジり倒した名曲『ゆけ!ゆけ!川口浩!!』を生んだ嘉門タツオ(65)に聞くと、こんなポリシーを語った。

 

「弱い者イジメにはならないようにすること。権力などに対して、下から見上げて意見をするように歌うことですよ」

 

 それでいえば、先輩の宮迫に毒づく粗品の姿勢は「いいんじゃないの」と意外な評価。しかし「芸」としては、厳しい注文をつけたいという。

 

「正直、2人(粗品と宮迫)のやり取りは『どうでもええ』という感じです。

 

 喧嘩芸にしても、この前の『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)で、陣内智則に永野が突っかかったときの(明石家)さんまさんのように客観的に差配して、観られる “作品” にしたものはいいんです。

 

 さんまさんは現場を楽しみながら、共演者をしっかり際立たせるじゃないですか。粗品の毒舌には愛がない。だから、そこに愛があるといいんじゃないか、CMじゃないけど(笑)」

 

 嘉門自身も、今の粗品に近い30歳前後で『笑っていいとも!』(フジテレビ系)、『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)、『噂の!東京マガジン』(TBS系)と、人気番組のレギュラーを多く務めていた。

 

「転機になったのは、同じ曜日に『笑っていいとも!』に出ていた所ジョージさんとスタジオで歌を披露したこと。僕は、ものすごく考え抜いた歌を披露したんだけど、所さんの何も考えていないような歌のほうが抜群にウケた。

 

 そのとき、テレビはキャラクターが大事だなと思ったんです。その点で所さんには敵わないから、僕は『とにかく無駄を削ぎ落とした完成度の高い歌を作って、笑いを取ろう』と思って、テレビから離れたんです」

 

 芸の道を行く嘉門は、霜降り明星の漫才に注目していた。

 

「霜降り明星は、芸人として力があると思っています。ただ、メディアに出るほうにエネルギーを使いすぎてるのかな。

 

 どうしても、粗品はテレビでウケそうな『テレビ芸』になっていると思います。あと、若いころはとにかく突飛なことをして、脚光を浴びる感覚を覚える時期ですからね」

 

 ミュージシャンとしての顔もある粗品に対して、「もっと、その道を追究してほしい」とエールを贈る嘉門。

 

 では現在、自身が新曲の題材として着目している出来事は?

 

「取りかかっているのは、スタバのフラペチーノの注文の仕方。『ホイップクリーム増量で~』と、女のコがスラスラ言うてるのを見て、『何言うてるんや』と不思議がるオジサンの姿はおもろいんです」

 

 芸名の粗品は「つまらないものですが」という謙虚さに由来しているそう。初心忘るべからず。

 

かもんたつお
大阪府出身 1992年に『替え唄メドレー』のヒットで『NHK紅白歌合戦』に出場。『鼻から牛乳』『小市民』など有名曲が多数。7月26日に大阪・umeda TRADで、8月11日に名古屋・CLOVER Houseでライブを開催。チケットが好評発売中

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