関西フィル、デュメイ氏が音楽監督退任 藤岡幸夫氏が総監督に就任へ

総監督・首席指揮者となる藤岡幸夫©Shin Yamagishi

総監督・首席指揮者となる藤岡幸夫©Shin Yamagishi

 関西フィルハーモニー管弦楽団(大阪府門真市)は8日、2024年度末で音楽監督のオーギュスタン・デュメイが退任し、25年度から首席指揮者の藤岡幸夫が総監督・首席指揮者に就任すると発表した。また、新たにアーティスティック・パートナーとして、マカオ出身でスロベニア放送交響楽団首席指揮者、マカオ管弦楽団音楽監督・首席指揮者などを務めるリオ・クオクマンを迎えることも明らかにした。

 フランス出身で世界的なバイオリニストでもあるデュメイは11年に音楽監督に就任。15年と23年、楽団の欧州公演実現にも貢献した。今後も名誉指揮者として定期的に共演するという。

 総監督は楽団をリードして経営・運営面にも協力、社会・地域への貢献活動を強力に推し進める役割を果たす。指揮者陣のトップとして、クラシックファンの裾野を広げる活動や、若手音楽家の発掘・育成などに取り組むという藤岡は「関西フィルとは25年間、毎年約40公演で共演しながら、共に成長してきました。新しい時代に向けて、これまで以上に心血を注ぐ覚悟です」などとするコメントを発表した。

 リオ・クオクマンは17年、デュメイの代役として関西フィルの公演に登場し、楽団内外から高い評価を受けたという。「頻繁に共演し、意欲的なプログラムに取り組むことが楽しみでなりません」などとするコメントを寄せた。【最上聡】

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