ヒズボラの通信機が2日連続で一斉爆発、37人死亡…ナスララ師「我々が負けることはない」

 【エルサレム=田尾茂樹】レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師は19日の演説で、ヒズボラの通信機器を狙った一斉爆破攻撃について、「厳しい報復と罰を受けるだろう」と述べ、報復を宣言した。ヒズボラは2日連続で起きた通信機器の爆発をイスラエルが実行したとみなしている。

 ナスララ師は「レバノンの抵抗の歴史の中で、かつてない非常に大きな打撃を受けた」と深刻な被害を認めながらも「我々が負けることはない」と主張した。一連の爆破でレバノンでは少なくとも37人が死亡、約3000人が負傷した。

 ナスララ師は、パレスチナ自治区ガザでの戦闘が終わるまで、「我々は決して止まらない」とも訴え、イスラエルへの攻撃を継続する考えを改めて強調した。

 一方、イスラエル軍はナスララ師の演説の最中などにも、レバノン南部を激しく攻撃した。19日の軍の発表によると、約150のロケット弾発射機を備えるなどした約30か所のヒズボラ拠点などを空爆した。ヨアブ・ガラント国防相は19日、イスラエル北部での作戦に触れ、「ヒズボラはさらなる代償を払うことになる」と述べた。

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