イスラエルへ「不法な占領」終結求める決議案、国連が採択…1年以内の期限設ける

 【ニューヨーク=金子靖志】国連総会は18日の緊急特別会合で、イスラエルに対して1年以内にパレスチナへの「不法な占領」を終わらせるよう求める決議案を採択した。可決に必要な3分の2以上にあたる日仏中露など124か国が賛成した。

ニューヨークの国連本部で、イスラエルの占領政策について協議する国連総会の緊急特別会合(17日)=金子靖志撮影

 決議では、占領終結のほか、イスラエル軍の撤退や占領地での新たな入植活動の停止、入植者の退去なども求めた。米国やイスラエルなど14か国が反対し、英独、インド、ウクライナなど43か国が棄権した。

 イスラエルは1967年の第3次中東戦争以降、パレスチナ自治区があるヨルダン川西岸や東エルサレムなどで占領を続けている。国際司法裁判所(ICJ)が7月にイスラエルの占領政策を「国際法違反」とする勧告的意見を出したことを受け、パレスチナが特別会合の開催を要請し、決議案を提出した。

 総会決議を受け、イスラエルが占領終結に応じる可能性はない。パレスチナには、多くの国から占領反対の支持を得ることでイスラエルに圧力をかける狙いがある。

ジャンルで探す